大好きな恋人の話
今日はただの惚気です。
お時間あれば、お付き合いください。
私の恋人は本当にいい人だ。
私と恋人との出会いは、ネットだ。
こんな出会い方をしてすごく愛おしい存在になるなんて、付き合う前の私からしたら考えられない事だと思う。
私は、男の人が苦手だった。
理想も高く、自分はそんなにすごい人でもないのに欲張りな人間だった。
ネットをやって出会う人は多かったし、この人いい人だなと思う人はいても、付き合うまで発展した人はいなかった。
結局のところ、自分がその人たちの事を否定というか、拒否してたんだと思う。
本当は、図書館とか行きつけの喫茶店とか、本屋さんで出会った人と付き合いたいと思ってた若かりし頃の私。
なぜ、ここまで恋人の事を想えるのか、好きになれたのか。
それは、恋人との出会いの経緯だと思う。
普通、ネットの恋って出会いの掲示板に書き込んだり、アプリを使って出会うと思う。
そう、恋愛をする前提で人と出会うものだと思う。
だけど、私と恋人はそうではなかった。
私が興味本位でやっていた配信アプリで出会った。
私が配信者側。恋人はリスナーとして、私の配信にきてくれていた。
出会ったすぐは配信者側からしたらリスナーがコメントをくれない限り、リスナーの詳しい事なんて分からない。
だから、初め恋人の事を私は可憐な女の子だと思っていた。
アイコンが可愛い淡いタッチのサボテンだったから。
コメントも端的で長文を送るタイプではなかったし、そもそもそんなにコメントをくれる人ではなかった。
でも、配信をするたびに毎回きてくれて、私もいつもきてくれる優しい女の子だと勝手に思ってた。
ある日、恋人がゲーム配信を違う配信アプリでやってるのを知って見に行った。
私もやっていたゲームだったので嬉しさとワクワクで見に行ったら、普通にいい声の男の子だったのがもう衝撃だった。
「え???????男?????しかも声めちゃくちゃいいじゃん・・・????」
戸惑いと混乱でしばらくは配信内容が頭に入ってこなかった。
でも、嫌いにはならなかった。
何回も私の配信にきてくれたのでどんな感じの人なのか知っていたっていうのが大きい。
優しくて、可愛げがあって、穏やかな性格の恋人には変わりない。
男でも、女でも私の大好きなリスナーに変わりなかったから。
同じ好きなゲームをやっているという共通点が見つかって、益々仲良くなっていった。
一緒にゲームをやるのが恒例になっていって、だんだんお互いの事がわかってくるようになった。
どこに住んでいるのか、何歳なのか、趣味がなんなのか、好きなタイプはなんなのか。
色んな事を知っていってお互いが惹かれあっていくのがわかっていった。
でも、それと同時に怖くなっていった。
こんな私の事を好きになるのはおかしいとか、私の事本当に好きなのかとか、遊びなのかもしれないとか。
考えれば考えるほど怖くて、恋人の事を疑う日々が続いてしまった。
そんなある日、恋人がポロっと出した言葉に私はこの人と付き合おうと思った。
それは、「付き合って欲しい」。
??????????
普通すぎないと思うかもしれないけれど。
私からしたら、大きな言葉だった。
私の中のネット出会いのイメージはいきなり会いたいとか言われて、いきなりあって、いきなり体の関係になって、気付いたら付き合って・・・
みたいな・・・。
本当に酷すぎるイメージかもしれないけれど。
私の周りのネットの男の人がそういう人が多かったからというのが一番の原因。
そんな私のイメージとは全然違う。
ちゃんと私に向き合って、ちゃんと私を知った上でちゃんと言葉にして私に伝えてくれたのが私には信じられるものだったのだ。
寒くて、電気ヒーターの前で恋人のその言葉を聞いた元旦。
そうして、私と恋人との人生が始まったのである。
元旦に付き合う恋人ってめちゃくちゃ縁起いいな、なんて話してた矢先のコロナ。
なんだか、今年はコロナに振り回された一年だったけれど。
でも、私にとっては恋人とかけがえのない時間を過ごせた一年でもあった。
恋人と出会えて本当によかったと思える一年でもあった。
彼が私を支えてくれたから、今私は前を向いて進めている。
ちゃんと自分の事を考えながら、彼と一緒にずっといるためにはと考えるようになった。
私の人生の中に「彼」というもう一人の人生が寄り添う形になった。
これは私にとって大きな変化だ。
今年、初めて掛け替えのない存在がいる冬を過ごす。
初めて素敵な恋人のいるクリスマスを送る。
来年はもっといい年になればいいなと思う。