神モチベーション 「やる気」しだいで人生は思い通り【星渉】
著者:星渡 日本トップの起業家コンサルタント
一言で言うと:やる気を自由自在に出す方法を教えてくれる本
この本では、
ハイモチベーション
アクションモチベーション
ギャップモチベーション
という3種類のやる気の出し方が説明されていて、特に自由自在にやる気を出せる「ギャップモチベーション」の手に入れ方が具体的に解説されている
今回の授業を受ければそんなやる気の出し方を知ることで、人生を自分の思い通りにできるようになるだろう
ハイモチベーションに頼るな
まずは3種類あるやる気の1つ「ハイモチベーション」について説明
これはいわゆる「やる気満々の状態」。「うおーっ!」と気合を入れて「よっしゃやったるで!」みたいな感じ
だがこのハイモチベーションに頼るのはとても危険。
その理由は「上がったものは落ちる」ということに尽きる。つまり、
✅無理やり気合で急激に上げたモチベーションというのは下がりやすい
普段からハイモチベーションに頼っている、つまり「気合を入れてやる気を出している人の多くが、
最初のやる気はどこに行っちゃったんだろう
なんか急にやる気なくなっちゃった
いつも続かないんだよな
という経験をしている。これはハイモチベーションの餌食になってしまい、急激にモチベーションが下がってしまったのが原因
モチベーションを保ちたいなら、ハイモチベーションに頼らない。つまり「やる気は急に出してはいけない」というのを覚えておくといい
最初から動けたら苦労しない
3種類のやる気のうちの2つ目が「アクションモチベーション」
これはいわゆる「作業興奮」というやつで「最初はやる気がなかったのに、作業をしているうちにどんどんモチベーションが上がってきてやる気が出てくる」というやつ
手をつけられなかった仕事も、やり始めたら案外ノってきたりする
この「やる気があるから動ける」のではなくて「動くとやる気が出てくる」というのは実際科学的に正しいし、心理学でも効果が認められている。しかしこの、
✅「アクションモチベーション」にもまた弱点がある。「動くとやる気が出ると言われても、そもそも動けない
んだっての」という人が多いこと
つまり最初のステップの「動く」というものがそもそも難易度が高すぎるのが弱点
結局「動けたら苦労しないよ」という人が多いことを考えると、目標を達成するためにアクションモチベーションに頼るのは、めちゃくちゃ意思が強い人以外にとっては現実的じゃない
自分を変える目標を達成するために重要なのはいつでも自由自在にやる気を起こせること。次から説明していこう
ギャップモチベーションが最強
3つあるやる気の中でも最も強力なのが「ギャップモチベーション」
このギャップモチベーションを使いこなすことができれば、さっき紹介した「ハイモチベーション・アクションモチベーション」の両方のいいとこ取りもできてしまう
まさに「最強のやる気」。自分の人生を思い通りにするために身につけるべきやる気はこれ
ここで言う「ギャップ」というのは、現実と理想の状態の差のこと
✅現実と理想の間にギャップがあると、私たちの意思とは関係なく脳が勝つ手にやる気を出してくれる
一流の結果を残す人たちのほとんどは、このギャップモチベーションを使いこなしている
例えばオリンピックを目指すアスリートが、次のオリンピックまでの4年間毎日「うおーっ!」と自分を奮い立たせてハイモチベーションで練習に取り組むことができるだろうか?疲れて途中で燃え尽きてしまうだろう
ハイモチベーションは上がってもすぐ下がってしまう。オリンピックでいい結果を残そうとしたら、4年間ひたすら淡々と最大限の努力をすることができなければ難しい
そしてなかなか動く気がしない日もあるだろうから、行動したらやる気が起こるアクションモチベーションも頼りにならない
そんな時に頼りになるのが「ギャップモチベーション」。つまり「ギャップを埋めたい気持ち」
ギャップがあれば脳がやる気を出す
例えば、仕事で10時に取引先の部長さんと打ち合わせの約束があったとする。そして自分の会社から取引先までは徒歩15分かかる。しかし今の時刻は9時50分。取引先の部長さんは時間にめちゃくちゃ厳しいことで有名。さあどうする?
この場合やる気のあるなし関係なく「遅れてしまいそうになっている現実」と「時間通りに間に合う」という理想のギャップを少しでも埋めるために「急いでタクシーに乗る」という行動を自動的にするはず
別にやる気があろうとなかろうと「遅れるやべえ!」と思って行動するだろう。それこそが「ギャップモチベーション」
✅私たちの脳はギャップを感じると私たちの意思とは関係なく勝手にやる気を出して行動してくれる。つまりやる気を出すのは自分ではなく「自分の脳」
さっきのオリンピックの例で言うと「4年後のオリンピックで金メダルを獲得しているという理想」と「今の現実」とのギャップを感じて「もっと練習しなければ金メダルなんて取れるわけないよな」と脳が自然と練習に向かわせてくれるということ
そして練習し始めるとアクションモチベーションも味方になり、結果的に熱心に練習に励むことができる
なりたい未来を強くイメージする
ではこの「ギャップモチベーション」をどうしたら自由自在に使えるかというのが問題
自分がやる気を出したい時、好きなだけやる気を出せるようになるためのキーワードが「記憶」
✅ギャップモチベーションを自由に使いこなすには「未来記憶」と「過去記憶」という2種類の記憶を知っておく必要がある
ギャップモチベーションは「現実」と、この「2つの記憶」とのギャップを利用する
未来記憶:強い感情を持ってイメージした未来の出来事のこと。私たちの脳は強く明確な感情を持って「こうなりたい・これを実現したい」という想像をすると、それが実現していなくても未来の記憶として保存してくれる
ちなみに著者は小学3年生の時「マラソン大会で1位になる」という目標があり、自分が1位になって表彰され周りから褒められる場面を強く想像していた。しかし本番では1位ではなく7位だった。つまり未来記憶では1位だったのに現実では7位で、そこにギャップが生まれた
そして翌年小学4年生の時には、そのギャップを埋めるためマラソ大会の1ヶ月前から朝5時台に起きて本番と同じマラソンコースを走る練習を始め、サボることなく1ヶ月毎日これを続け本番では見事1位でゴールすることができた
体験が増えるとやる気も増える
ギャップモチベーションを生み出すのにもう一つ必要な記憶が「過去記憶」
過去記憶:文字通り「過去の自分の記憶」のことで、過去の記憶と現実のギャップも、ギャップモチベーションが生まれるきっかけになる
例えばさっきの著者が経験したマラソン大会の例で言うと、小学4年生の時に「1ヶ月早起きして練習したから1位を取ることができた」という過去記憶が出来上がった
そして翌年の小学5年生の時には、その時のことを思い出して「去年は1ヶ月前から練習してたから、そろそろ練習を始めないとヤバい」と思うようになり、その年も同じように早起きして、1ヶ月間マラソン大会に向けて早起きするという行動をすんなり起こせた
これが過去の記憶と現状とのギャップで動き出す分かりやすい例
✅様々な体験をしている人ほど「あの時はこうしていたのに今回はまだこれをやっていないな」ということに気づく
つまり「現状とギャップを感じることが増える」ということ。ギャップを感じる数が増えるということは「ギャップモチベーション」つまり「やる気」が生まれる機会が多くなると言える
逆に体験の少ない人というのはやる気が出る元をあまり持っていない状態。だからこそ、日常で体験の数を増やすということを意識するのも重要
つまり何でも挑戦してみることがその先のやる気にもつながるということ。いろんな経験のある人の方がやる気が出やすい
失敗が増えれば成功しやすくなる
ここで重要なのは「過去の記憶」というのは何も成功した記憶じゃなくていいということ
成功経験じゃなくてもいい。むしろ失敗した体験が大事
実は著者のマラソン大会の話には続きがある。1位になれた小学4年生に続いて小学5年生でも1ヶ月前から早起きして練習していたという話をしたが、その年は1位になれなかった
実は今まで1位だった生徒が、著者が1ヶ月前から練習していたのを聞きつけて「自分も1ヶ月前から練習して1位を奪い返す」と猛練習していた
結果、著者は2位になってしまい、その後、1位の生徒が同じように努力していたのを知り「結果を出すのに努力するのは当たり前で、しかも人より努力をしないと結果は出せないんだ」と小学生ながらに後悔し、それがその後の人生に大きな影響を与える過去記憶になった
この体験があったおかげで著者は大人になってからも何かに取り組んでいる時「本当に人より努力しているか?人より努力しないと負けるぞ」という意識が働き、起業家としても作家としても結果を残すことができたと語っている
著者は失敗の体験をやる気に変えた。
✅失敗の数が増えるほど成功する確率は高まる。だから失敗した時は「素晴らしい過去記憶ができた。これで自分の人生は変わる」くらいに思っておく
未来記憶で人生を変える
未来記憶については次の3ステップで作ることができる
✅ステップ1:未来記憶はイメージ・音声・感情・動作のセットで作る
ここでは自分が実現したいことが実現した場面を、五感を使ってイメージすることが重要になる
具体的には、
どこにいて
何が見えていて
誰とどんな話をしていて
自分がどんな気持ち
でどんな動きをしているのか
というような場面を脳内で鮮明になるまで何回もイメージを作る
一番のポイントは「感情を込めてイメージすること」
✅ステップ2:それを最低5回以上思い出して体験する
そこまでできたら今度は、何度も頭の中で繰り返し自分の目標を達成できた瞬間を何度も味わう。この時自分が未来記憶の中で話していることを実際に感情を込めて声に出してみると、未来記憶はさらに強力になるからおすすめ
「ありがとうございます。皆さんのおかげです。どうだ見たか!すごいだろ!」でも、自分が想像した言葉を声に出して言ってみる
✅ステップ3:それを毎日繰り返す
このステップ3で未来記憶が手に入り「神モチベーション」つまりやる気がいつでも手に入る
意外と簡単だが、やったことはないはず。そしてこの方法を知っていても実際にやる人は1000人中1人くらいかもしれない。だがもし最強のやる気を手に入れて人生を変えたいのなら、その1000人中の一人になること
まとめ
やる気は無理やり出すものではない。無理やりやる気を出しても長くは持たない。やはり理想は記憶からギャップを作り、脳が勝手にやる気を出すようにすること
行動にさえ移せば、あとはアクションモチベーションでさらにやる気が上がってくる勝ちパターンに入れる
「やる気を出さなきゃ、でもやる気出ないしどうしよう」と悩んでいるのは結構ストレス。だからなまずは、未来記憶をイメージして作ってみる3ステップを実際にやってみよう
感想
現実と理想の間にあるギャップを意識することで「ギャップモチベーション」が生じ、私たちの意思とは関係なく脳が勝つ手にやる気を出してくれます。モチベーションが出ない人は今すぐ読んで欲しい内容。
私も理想と現実のギャップに気づくことができ、やる気が出てきました。早速行動してアクションモチベーションも味方にしたいと思います!