感想を言う前にコメント欄を見ていないか?〜君たちはどう生きるか〜
『君たちはどう生きるか』、ネタバレ一切無しの状態で見てきました。感想がまとまらない。「やりたい放題詰め込んだな!ニヤニヤ」みたいな。
毎朝JUMP +開くくらいに漫画アプリユーザーな私。人気作品がすぐに単行本化、アニメ化されていくのは、「コメント欄やいいねがあることで、漫画公開後すぐに人気を数値化できるから」だと思っています(たぶん)。
YouTubeもぶっ続けで見てしまう私(最近改善してきた)。よく知らないYouTuberやアイドル、知らないジャンルの動画を見つけたとき、「とりあえずコメント欄」を見る癖がついています。なんとな〜く動画主とファンの傾向が見えるからです。
どちらもある日気付きました。
わたし、自分で感想を言語化する前に、他人の感想を見ちゃってる。
漫画読んで即座にコメント欄。
動画見て(なんなら見ながら)コメント欄。
あれ、私のオリジナルの感想はどこへいってしまったのか。
即座にコメント欄を見ることで、誰かの感想が目に入ります。「あー、たしかにそんな感じしたわぁ」と共感することが多い。それでアプリを閉じておしまい。
いいんだっけ?
誰かの感想は、他人のことばでしかありません。何かの作品を読んだり、見たりしたら、自分なりに何か感じているはずなのです。モヤモヤしたり、熱かったり寒かったり眠かったり燃えたり萌えたりいろいろ。
それは、自分で一回噛み締めて「こうだったなぁ」と、一瞬でもやらないと、消えていくものです。他人の言葉に共感はしても、自分の感覚をフル再現しているわけではない。
別に、何かコンテンツを見るたびにブログ書けとか声に出せとかは言わないけれど。
「即座にコメント欄」を止めよう、と最近思ったところでした。私だけの気持ちや言葉を、3秒でもいいので感覚を残そう。うむ。
さて、映画「君たちはどう生きるか」は、事前PRナシ。パンフレットも販売ナシ。
「感想は己でやれや」と言わんばかりでした。
観終わっていろいろ思ったけれど、一番つよく思ったことは、「即コメント欄の悪癖」という自分のことでした。
思った以上に、私たちはネットの海の言葉を借りすぎている。