【クリニカルリーズニングの落とし穴】
多くの作業療法士の先輩がこんなことを言うでしょう
「熟達には時間がかかる」
「ものになるまで最低10年」
「何度も何度も反芻する中で道が開ける」
私も、そのような常識を信仰していました
OTの熟達に欠かせない
クリニカルリーズニング
①物語リーズニング
②科学的リーズニング
③実際的リーズニング
④倫理的リーズニング
⑤相互交流的リーズニング
これらを、小分けして記述していても
情報ばかりが増えて、即断即決即改善が必要な
臨床判断力が身についてくとは思えない
(あくまでも発達領域のはなしであるが)
最も大事なことは
リーズニングの中身以上に
図で言えば⇨(矢印)に当たる部分
全体と細部、
もしくは細部同士の「関係性」こそが
実践の結果に大きな影響を及ぼすと
はびりすでは考えている
「なんかあの人の関わり方が上手だよね」
その秘密は
地図を広げてGPSをセットした中で
思考と思考の関係をつなぐ
練習を習慣化しているのかどうかにある
ポイントは3つ
①俯瞰すること
②シンプルにすること
③つなぐこと
この習慣があるのかないのか
これが、ショートカットのコツだと思われる
具体的には、どうしたらいいのか?
その答えは
「作業療法と臨床判断」の中にあります
https://www.seikaisha.blue/item-%E4%BA%88%E7%B4%84%E5%8F.../
作業療法と臨床判断:臨床作業療法NOVA 2022年 秋号
◆編集 齋藤佑樹・丸山 祥・藤本一博
「先輩はどうして、あのプログラムを選択したんだろう?」「どうして、難しい場面で上手く対応できるんだろう?」作業療法学生や若手作業療法士が,他者のプログラムを表面的に真似することはできても,そのプログラムを自ら選択できる臨床判断能力を身につけることは容易ではない.
そこで本書では,臨床判断に不可欠なクリニカルリーズニングについて概念整理を行うとともに,臨床場面,教育場面で活用できるツールや,作業療法士の臨床判断を可能な限り言語化した事例報告を多数掲載した.「概念」「ツール」「事例報告」複数の側面から,臨床判断能力の向上に役立つ知識を提供する構成.
作業療法と臨床判断
序文 齋藤佑樹 003
第1章 臨床判断とクリニカルリーズニング
1 技と知と思考 齋藤佑樹 008
2 クリニカルリーズニングの概念と歴史 丸山 祥 014
3 科学的根拠を活かす思考プロセス 丸山 祥 020
4 対象者のナラティブを活かす思考プロセス 丸山 祥 023
5 専門職の倫理を活かす思考プロセス 丸山 祥 026
6 実践の文脈を活かす思考プロセス 丸山 祥 029
7 専門職としての思考スキルと習得 丸山 祥 032
第2章 臨床判断に関連した評価・学習支援ツール
1 クリニカルリーズニングの評価ツール:A-CROTとSA-CROT 丸山 祥 038
2 クリニカルリーズニングの教育ツール:CROTとCROT-・ 藤本一博 043
3 経験学習の質を高める学習ツール:リフレクションシート 丸山 祥 050
4 作業を学ぶツール(My)Occupation 松澤良平 056
5 作業選択意思決定支援ソフト(ADOC) 齋藤佑樹 062
6 生活行為向上マネジメント(MTDLP) 村仲隼一郎 069
第3章 臨床および教育場面における事例報告
1 現実検討能力に欠く対象者との復職に向け協働した事例 齋藤佑樹 080
2 不活発な入院生活からの脱却に向け,面接評価で共有した興味のある作業を導入した事例 橋本 円 088
3 訪問リハビリテーションにおける高齢者への作業療法実践例 鈴木洋介 096
4 発達障害領域における複数事例のクリニカルリーズニング 山口清明 103
5 リハビリテーションに対してマイナスなイメージをもった対象者の協働に向けた急性期の作業療法実践例 井上由貴 117
6 CO-OP を基盤とした亜急性期の作業療法実践例 吉田 丈・廣瀬卓哉 125
7 作業療法教育におけるA-CROTとSA-CROT の活用例 丸山 祥 133
8 職員教育でCROT -・を用いた事例検討 黒澤 駿 139
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