IQ36の息子が英語(6)を話す理由
なので今回は、IQ36、中度~重度知的障害と診断されたタケルが、なぜ英語を話すのかをご紹介します。
タケルの英語の読む力と発音にもご注目ください(^ ^)
タケルが英語を話す理由…結論から言いますと、母である私がタケルが4歳頃までずっと英語で話しかけ、タケルが見ていたDVDや動画もほぼ全て英語だったからです。
私は英語の講師をしているので、それなりに英語が話せます。
そして、「1日3食ごはんを食べるのが当たり前のように、英語が当たり前に身近にある環境を子供たちに提供したい」という想いから、タケルにはずっと英語で話しかけていました。
車の中で見せるDVDも動画も全て英語でした。
タケルに障害があるなんて夢にも思っていなかったので…。
私がタケルにようやく日本語で話しかけるようになったのは、タケルが4歳の頃です。
それまでは、「将来自立して働くことを考えると、障害者の就労支援が進んでいる国に移住という視野も捨てきれない」という想いから、私は英語に固執していました。
しかし、私がようやくタケルの障害の重さを理解するようになり、現実が見えるようになってくると、「日本で生活し、多くの方々にサポートしていただく必要がある以上、まずは最低限の会話を日本語でできる必要がある」と気づけるようになりました。
私が、「期待していたタケル」ではなく、「現実のタケル」を受け入れた瞬間です。
それ以降、タケルには極力日本語で話しかけるようにしています。
タケルと弟のユズル(4)を見ていると、興味深い疑問が湧いてきます。
それは、今のところ障害の傾向はみられないユズルは、英語も日本語も堪能に話していますが、タケルは未だに英語を好み、英語の方が理解力が高いです。
健常者にとっては2つの言語を同時に習得することは可能ですが、障害者にとっては第一言語と第二言語が明確に分かれるのか。
それとも、日本語は「大丈夫」など曖昧な表現が多いですが、英語は白黒がはっきりしている言語な分、タケルのような子には英語の方が理解がしやすいのか。
もしくは、障害の有無ではなく、英語への向き不向きという個性なのか…。
特別支援学校に入学してからまだたったの2か月ですが、タケルはものすごい勢いで日本語を習得しています。
大好きな「はらぺこあおむし」の歌を全て日本語で歌えるようになりました。
私が「バナナ食べる?」と聞くと今まではオウム返しでしたが、最近は「いらないよ~」と会話が成立するようになりました。
でも、食べたい時は “Yes!” と返ってきますし、”Mama, snacks!” “Candy!” “Popcorn!” など、キレイな英語の発音で喋ってくる事も多々あります。
よく1人でブツブツ言っていますが、大抵英語です。
タケルが好んで見る YouTube 動画も、ほぼ英語です。
タケルにとっての母国語はまだ英語なのかな。
どのように成長していくのか、今後の成長をお楽しみに(^ ^)
※ちなみに、YouTube や Instagram のコメントから、まぁまぁま頻度で「私も障害がありますが、日本語よりも英語(もしくは中国語)の方がラクです」というメッセージをいただきます。やはり、障害をお持ちの方にとって日本語は難しいようです。