乙武さんにとって、「共演NG」のタレントを教えてください。
このマガジンでは社会問題を提起したりすることが多いから、私の感情を書き殴るというよりも、物事を整理したり、筋道立てて説明したり、なんていうことが多くなる。すると必然的にそこそこ上品な文章と物言いを意識するようになるのだが、たまにはバーッと本音をぶちまけたくなるときもある。今日、そんな回。
「共演NG」なんていう言葉は聞いたことがあると思う。メディアに出ているタレントさん同士の関係性が悪い場合に、この法則が発動されることがある。実際にはタレント事務所の側が出す場合もあれば、メディア側が「この人とこの人は一触即発だからやめておこう」というお得意の“忖度”で共演NGとなったりすることもある。
ただ、じつはメディアが勝手に決めつけていただけで、そのタレントさん同士はそこまで関係性が悪いわけではなかった……なんていうケースもよくある話で、これまた忖度文化がいかにくだらないかを物語っているエピソードと言えよう。
かくいう私自身も、「芸能人」と名乗るには気が引けるが、メディアに出る仕事を始めて25年にもなる。その間、当然ながら多くのタレントさんと共演することになるわけだが、それは芸能界にどっぷり浸かっているわけではない私にとって、楽しみのひとつでもある。
とは言え、ひとくちに“共演者”と言っても様々な方がいる。松本人志さんのように人生を救ってくださった恩人とも言える方との出会いもあれば、高田純次さんのようにご一緒しているだけで腹がよじれるほど笑わせられる方もいる。そうかと思えば——。
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