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私たちは、いくら稼ぐと幸せになれるのか。
「そんなの人によるだろ」
もう、この一言で終わってしまう話ではあるのですが、先日、こんな興味深いツイートを見かけたので、まずは共有したいと思います。
富の格差は、思ったほど広がってないのではないか?とも思う。「金額ベースの財産の格差」に「金額ベースの財産で実現できる生活レベルの格差」を加味すると、「金持ってる人も、持ってない人も、そこまで変わらないもの食べて、着て、似たようなスマホ持ってる」ようにも見える。
— 深津 貴之 / THE GUILD / note (@fladdict) March 2, 2021
最初の一文だけを読んで、「は? データを見てください。格差は広がってるんですよ!」などと疑問を感じる方もいらっしゃるでしょう。
たしかにこのブログでも示されているように、格差が年々広がってきているのは事実なのですが、もちろん深津さんだってそんなことは百も承知です。その上で、こうおっしゃっているのです。
「ローマ皇帝と奴隷の食事の差」よりも、「ジョブズと貧困層の食事の差」のほうが小さい…ように見えるんだけど、どうなんだろう。金額ベースでの格差は拡大してる一方で、生活レベルベースでの格差は縮小してるようにも見えるけど…教えて詳しい人。
— 深津 貴之 / THE GUILD / note (@fladdict) March 2, 2021
つまり、「金額」で考えれば格差は広がっているけれど、「生活」で考えると、金額上の開きほど格差は広がっていないのではないか、と疑問を呈しているのです。
これには「その通りかもしれない」と感じる人もいれば、「貧者の暮らしを理解していない」と憤る人もいるでしょう。しかし、立ち止まって考えてみるには非常に面白いツイートだと思うのです。
ちなみに、収入という面で言えば、私は『五体不満足』出版の翌年には当時の「長者番付」に載ったような年もあれば、スキャンダルが報じられた年には数千万円の赤字を出した年もあります。まあ、どちらもあまりに極端な例ですが、その両年を除いたとしても、小学校教員をやっていた時代もあり、年収にはかなり波がある人生を送っています。
“ひとり格差”と言ったら大げさかもしれませんが、様々な年収を経験してきたからこそ、深津さんの問いに対する自分なりの答えは持っているつもりですし、ひいては「いくら稼ぐと幸せになれるのか」という基準も自分なりに持ち合わせています。
まず、年収が上がれば上がるほど、それにつれて幸福感も増していくのかというと——。
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「乙武洋匡の七転び八起き」
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