ルノー徹底にみる、フルワークス参戦の難しさ。
私は1990年からF1を見始めたのですが、その間にあまたのエンジンメーカーが参入し、そして撤退していきました。
90年代ではジャッド、ポルシェ、ランボルギーニ、プジョーなど。
日本からはヤマハやスバル水平対向エンジンなんてのもありましたね。
2000年代に入ってからはBMWやトヨタ、フォード傘下でジャガーなどが参戦し、いずれも夢叶わず撤退していきました。
その中にあって、ルノーは99年から一時撤退はしていましたがその間も、メカクローム、スーパーテック、プレイライフなどと名前を変えながら活動していました。
それ以外で撤退していないのはフェラーリだけですから、いかに長く参戦していたのかがわかります。
そのルノーエンジンが、26年からPU製造を終了することになってしまいました。
残念でなりません。
とはいえ、近年の成績を見れば致し方ないのかもしれません。
2016年にルノーのフルワークスが復活してからの成績は、オコン選手が1勝しただけです。
近年も低迷し、表彰台争いどころか、ポイント獲得もままならない状態です。
船頭もコロコロ変わる感じで、チームとして安定していないのかな、と思ったりしました。
現在ワークスで車体・PUを製造している、いわゆるフルワークス参戦をしているのはルノーというかアルピーヌ以外ではフェラーリとメルセデスだけです。
トヨタやホンダといった日本勢、ジャガーブランドで参戦したフォードも、フルワークスでは結局勝てませんでした。
ホンダは06年にハンガリーGPで1勝はしたものの、常勝チームにはついぞなれなかった。
勝てるようになったのはPUのみの参戦となった19年以降です。
メルセデスも常勝になるには、4年近くの年月を費やしていますから。
フルワークスとしての参戦の難しさを痛感します。
ヨーロッパでは一度撤退すると、なかなか復帰することはありません。
ポルシェも1991年ぶりに復活か、と思っても結局は参戦しないことになりました。
メルセデスも復帰までかなりの年月がありました。
ルノーもまたしばらく復帰はないのかなあ。