敏感さを変えないとダメですか?
敏感で内向的な性格で日々苦労していると、「この敏感さ、性格を変えないとダメなのか?」と考えてしまいます。
いつもビクビクしてしまう。周囲がどう考えているのだろうと疑心暗鬼になる。
そうなると積極的になれません。
ついつい物事を悪い方向に考えがちです。
「敏感さを変えないとダメですか?」に対する私の答えは、
「敏感さを変えようとせずに、敏感さを活かせる環境を見つけよう。」です。
それはなぜなのか?その理由からお話しします。
敏感な気質を覆い隠すことになり、自分自身が辛くなるから。
心構えを変えて表面上周囲と上手くやっていても、周囲の環境に右往左往してしまう感情を覆い隠しているだけで、自身のストレスはどんどん増えていきます。
だから「性格を変えよう」とすると、結果的にどうしても「上手くいくように周囲に合わせて我慢する」になってしまいます。そして上手くいかず、敏感な自分を悔やんでしまいます。
皆さんは、敏感な気質ゆえに環境から影響を受けて沢山嫌な思いをしてきたと思います。
怖れの感情が強くて、何も行動出来なくなるということを繰り返して、ひいては「自分の性格を変えたい」という気持ちになっていると思います。
表面上を覆い隠したとしても、敏感さが変わるわけではありません。自分自身を責めて辛くなると思います。
敏感な気質は環境次第で長所として活かせるから。
もうひとつは、敏感な気質は環境によって長所となるからです。
敏感な気質の良いところは、人が気付きにくい環境の変化に気づくことが出来ることです。
この気質を一番活かせる環境は、感情を揺り動かされることが少ない安定した場所です。例えば、競争が激しくない。人との応対が少ない、黙々と仕事が出来るなどです。
このような環境に身をおけば、自然にやる気が生まれ、成果もあがります。だから自分の敏感さを成果につなげられる環境を手に入れないといけません。
一方で、環境は待っていて自然に手に入る訳ではありません。自分で動く必要があります。自分に合った環境を探し、そこに飛び込むこと。もしくは自分で自分に合った環境を作り出す必要があります。
自分に合った環境について理解し、常に意識しよう。
自分を活かせる環境に飛び込んだり、自分自身で環境を作り出すためには、何を心がけたらいいでしょうか。
まずは、自分に合う環境について細かく理解しておくことです。
自分に合った環境がどのようなものかを知っておけば、例えば仕事選びで間違いを犯すことがなくなります。
自分の興味、関心のある仕事と自分に合った職場は別物です。あまり興味のない仕事でも職場環境が良くて、満足することもあります。
そう考えると、仕事選びとは仕事自体を選ぶのではなく、仕事の向こうにある環境を選ぶ一面もあることが分かります。
でも環境は常に変化します。入念に選んで手に入れた環境が一瞬で崩壊することもあります。だから自分に合った環境を探すだけでなく、良い環境にするために自分が働きかけていくことも重要なのです。
自分に合った環境とは何か?について深く考える視点をいくつかあげてみます。
これらのことを考える中で、自分が一番心地よい環境について考えてみましょう。
紙に書き出してみて、折に触れて見直し、内容をアップデートしていく事をお勧めします。
自分に合った環境は本当にあるのか?
自分に合った環境を想像し意識しても、これまで周囲の人や社会から傷つけられてきた皆さんにとっては、「そんな環境なんてどこにもないのではないか」と考えてしまうかもしれません。
そんな皆さんは、こんな悪循環にはまりこんでいないでしょうか?
周囲の人から心ない言葉をかけられ傷ついてしまう。そこから何を言われても「心では自分を笑っているのではないか」「どうせ自分を非難しているのだろう」などと思ってしまう。だから更に周囲の人の発言や態度に敏感になってしまい、さらに傷ついてしまう。
当初は上手くやっていけるかもと思えた環境も、一気に色あせて見えてしまいます。
これは感じた嫌な気持ちによって、環境に対する敏感さが更に増した状態です。周囲の人の嫌なところにどんどん注意が向いて、更に嫌な気持ちがどんどん大きくなっているのです。
こうなってしまうと、自分に合った環境かどうかを冷静に判断することは出来ません。
環境を冷静に見るためにはどうすればいいのでしょうか?それは、嫌な気持ちが増幅して悪循環におちいらないようにすることです。
必要なのは、身体を良い状態に保っておくことだと私は考えます。
身体が調子が悪いと良い発想は生まれにくいです。ネガティブな思考も浮かびやすいです。それは、身体と精神は密接につながっているからです。
敏感な人は敏感ゆえに嫌な気持ちが浮かびやすい。身体の調子が悪ければ、更にその感情が増幅しやすいのです。それを何とか食い止めることが必要です。
身体の調子を整えるためには、病院に行って悪い所を治療する、整体に行く、ストレッチをする、睡眠をしっかり取る、食事を改善するなどあります。どれもが後回しにされがちなことです。
身体の調子が整えば、リラックスして穏やかな心持ちになれます。その心持ちで環境を見るのです。以前かけてもらった同僚の言葉も、また違った受け止め方が出来るかもしれません。同僚の浮かない顔に、何か悩みを抱えているのではないかと気付けるかもしれません。そうすると今の環境もまた別の見方が出来るのではないでしょうか。
身体の調子を意識的に整え、冷静に環境を見る土台をつくりましょう。
まとめ
今回は、「性格を変えないとダメなのか?」について考えてみました。
敏感な気質の人はこれまで、周囲から過剰に影響を受けて疲弊しています。それが「性格を変えたい」と思ってしまう原因です。
しかし、性格を変えようとすることは結果として自分の気質を隠そうとすることに繋がって、自分が辛くなります。
それよりは、自分の敏感な気質に合った環境を見つける方が、自分らしく生きられます。
自分に合った環境とはどんなものか?について考える時間をつくってください。
そして、自分に合った環境なんてないと思えるのであれば、冷静に環境を見るために身体を整えましょう。そうすることで少し余裕を持って環境を見ることが出来ます。そしてより良い環境にするために自ら行動する勇気も持てるようになるのです。
敏感な皆さんが、自分に合った環境を手に入れられることを祈ります。
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