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テニス関係者の法律相談室~弁護士の視点~

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テニス関係者に損をして欲しくない!そんな思いから、テニスバカな法律関係者が、テニス関係者が遭遇する様々な場面を法律的な面から解説します!
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#スポーツ

テニス部に入部するには…(その2 同時履行の抗弁権)

こんにちは、弁護士の紙尾浩道です。

今日は、前回、回答を引っ張ったことに対する答えを記載します。キーワードだけ先に言えば、「同時履行の抗弁権」というものの解説をします。

前回、おっちょこちょいの新入生が、財布を忘れてしまって、代金3万円でラケットを購入する売買契約を締結したものの、代金を支払えない場合、ラケットを引き渡してもらえるかという事例を書きました。

「そんなの、当たり前じゃん、引き渡

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テニス部に入部するには…(その1 売買契約)

こんにちは。弁護士の紙尾浩道です。

さて、コロナウイルス感染症のせいで、新入生の皆さんの授業開始が遅れてしまっておりますが、学生時代、部活まっしぐらだった私としては、

「部活動ができない」

これ、深刻な問題ですね。一刻も早くいつもどおり部活動ができることを願いつつ、今日は、テニス部に入部することになった新入生(またはその親御さん)に向けて、法律のことをお話しします。

テニス部に入部が決まっ

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テニス部におけるプレー中の怪我(2つのタイプ)

こんにちは。弁護士の紙尾浩道です。

テニス部で活動をしていると、プレー中にケガをすることがあります。こんなときの責任は、法的にはどのように考えればよいのでしょうか。本日は、①自分で治療しなければならないパターン、②ケガの原因を作った者に費用負担を求めるパターンの2つのタイプをご紹介します。

1 自分で治療しなければならないパターン

言い換えれば、治療にかかった費用を自分で負担するパターンです

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部活動で事故が起きた!そのときどうする?(不法行為)

こんにちは。弁護士の紙尾浩道です。

本日は、部活動で事故が起きた!そのときどうする?(不法行為)の話をしたいと思います。

部活動で事故が起きた場合、大きく分けて、事故について加害者がいる場合、加害者がいない場合に分かれます。

あなたが被害者だった場合を考えてみてください。

加害者がいる場合、加害者に事故によって生じた損害を回復してもらおうということになりますよね?

例えば、ラケットでわざ

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