見出し画像

わたしの好きな詩 ──心に静かに染み渡ります [第5回]


植物と少女 礒部晴樹・画


その人は 
知らない海の話をしました
海の果てには不思議な港があって
そこから
天へ行く舟が出ているのだと
そのとき
小さな子供がききました
知らない港ってどこにあるの?
その人は
子供の目を見ました
するとそこに
天へ行く舟が
くっきりとうつっているのでした

立原えりか


*立原えりかさんの詩はやさしく平易で、
ファンタジーとあわい夢と挫折があり、
私の好みです。
詩ではなく童話作家の安房直子さんの物語も、小さなファンタジーが
魅力で、結局私はファンタジー好みのおやじなのでした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?