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「何かを吐き出すこと」を日課にしよう

さて、唐突ですが、みなさんは何か日課(ルーティン)と言えるものを持っているだろうか?
たとえば私にとってはこんなことが日課になっている。

  1. 朝にVoicyで最近読んだ本について収録する

  2. FacebookとTwitterでその当日の放送内容を通知する

  3. 夕方から夜でスケジュールが空いたタイミングでエクササイズをする

  4. 夕食時、妻とスイーツを食べながら1日を振り返る

  5. 風呂に入っている時、英会話のトレーニングをする

  6. 寝る前に30分ほどストレッチをする

  7. 同じく寝る前に1時間ほど読書をする

日課の入れ替えは時々試しているので、これがどう変わっていくのかは分からない。しかし、少なくとも半年単位で残り続けているので、ひとまず今の自分にはフィットした日課になっているのだろう。

しかし、この日課が他の人にお薦めできるか、ということになると、そういうわけでもなさそうだ。たとえば、朝起きてすぐに収録するというルーティンは、人によっては負担になって苦しくなってしまう人もいるはずだ。
どれだけ合理的に思える日課であっても、「自分」という非合理的な生物にとっては有害である可能性もある。だから、結局は自分を理解して、自分にとって無理のない日課を決める必要があるのだ。

自ら躁鬱病であることを公言している坂口恭平さん(建築家、アーティスト、作家)は、『自分の薬をつくる』という本で、この日課のことを「薬」と表現している。

薬を飲むってことは何をしているかと言いますとですね、薬は「毎日」飲むんですから、風呂、歯磨き、睡眠とかの仲間なんですよ。
つまり、薬ってのは「日課」なんですよね。そういう習慣をつくる。
薬を毎日飲むことで、新しい習慣が生まれる。そうすることで、体を変化させようってことなんじゃないかと私は思ったわけです。

薬=「毎日」飲む=風呂や歯磨きや睡眠=日課
つまり、自分の薬をつくる=自分の日課をつくる、ということ。
このように自分に合った、自分の症状や調子に合わせた新しい日課を作ることで、体が変わっていくんじゃないかと僕は考えたわけです。

STAGE01 オリエンテーション P.18

この本では、坂口さん自身がどうやって日課という薬を開発していったか、その様子が丁寧に記されている。

「人に会うのが好きと思っていたが、実は人に会わずに電話で対話するくらいがちょうどいい」
「午後三時から午後六時までの光を浴びると、なぜか落ち込んでしまうので、まったく光を浴びないようにアトリエにカーテンを閉めてこもって絵を描くようにしたら、一切落ち込まなくなった」(中略)

このような細かいことを、一つ一つ声にするようになっていったんですね。自分に対して声をかけるような感じです。

STAGE03 まとめー私たちにとって最良の「薬」とは P.252

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