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イタリアの旅から 2

高校の時だったと思う。国語の先生が授業中にふと話された「ギョエテとは俺の事かとゲーテ言い」という言葉が、五七五になっていて調子良かったせいか、妙に印象深くて、覚えてしまった。そう言えば誰かの小説にギョエテと表記されていたように思うが記憶は定かでない。

バチカン市のサンピエトロ教会

先頃イタリア旅行で、ローマ・バチカン市のサンピエトロ教会を訪れたのだが、ここで白状しなければならない。これまでずっと私はサンピエトロというのを単なる固有名詞のように思っていた。岩の上に建てられた、あのペテロの教会とは全く結びついていなかったのである。たとえばサンフランシスコなんていう地名などを口にしながら、このサンというのが聖なのだということを、実感的に思っていなかったのだ。心の状態をうまく説明出来ないが、イタリアに来て初めて、サンというのが聖なのだと、ストンと心に落ちたようだ。それでサンピエトロ教会の前に立った瞬間、ああペテロの教会と思った。

いつの時代?

イタリアではサンのつく地名がやたらに多い。これは町々村々に守護聖人が居るからだと聞いた。365日のうち聖人のお祭りの日でないのはほんの二、三日だけだそうだ。多分クリスマスはその数少ない一日なのだろう。

サンマリノ共和国の兵隊さん

因みにバチカン市と並ぶ独立国が サンマリノ共和国で、イタリアの中にこんな独立国があるとは知らなかった。301年に起源をもち1253年には共和国としての体制が整ったというのだから驚きである。難民受入れの伝統を誇っている国だというのに、日本のマスコミには全く無視されているようだ。
表題に戻ろう。外国語を日本語の表記で表すのは本当に難しいものだ。カトリックとプロテスタントで、聖書の中の人名が全く違って記されているのは周知の事であるが、新共同訳で両者が歩み寄ったと聞くと、本当に良かったなあと思う。ピエトロとは俺のことかとペテロ言い、では困るのだ。
何処かの国で、ユリエって誰のことだと思いますか。
      フフフ・・・  ジュリエットのことですね




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