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空中都市マチュピチュ、謎多き文明
空中都市マチュピチュ。
その名前は誰もが知っていますね。
世界遺産に登録されていて、「天空の城ラピュタ」のモチーフになったともいわれていますね。
優れた建造物の背景には優れた文明があるもの。
ローマのコロッセオ、アテネのパルテノン神殿、エジプトのピラミッドやアブ・シンベル神殿などなど。
空中都市マチュピチュにも、それを造り上げるだけの高度な文明が背景にあったわけです。
その高度な文明を持った国をインカ帝国といいます。
マチュピチュは、インカ帝国(文明)が造り上げた都市となります。
マチュピチュを知らない方はいらっしゃらないと思いますが、母体となるインカ帝国となると初めて耳にする方もいらしゃるのではないでしょうか?
この記事では空中都市マチュピチュ、インカ帝国、そして中南米の他の文明についてもおさらいしていきます。
エジプトやメソポタミアなどの古代文明とは一線を画すユニークな文明インカ。
その世界を覗いてみましょう。
Ⅰ.実は古代文明というほど古くはない、空中都市マチュピチュの歴史
空中都市マチュピチュが建てられたのは15世紀中頃とされています。
紀元前2500年頃に建てられたとされるエジプトのギザのピラミッドや、紀元前430年頃に建てられたといわれるアテネのパルテノン神殿などと比べるとあまりに最近ですね。
同じ世界遺産でも造られた時期は様々ですね。
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因みにインカ帝国の首都であったクスコや他の都市はスペインに侵攻され、占拠、破壊、略奪され尽くしました。
しかし、断崖絶壁の上に建っていたマチュピチュだけはスペイン人に気付かれることはなく破壊を免れました。
他の都市も破壊されずに残っていたら、素晴らしい遺跡となっていたことでしょう。
Ⅱ.インカ帝国とは?
マチュピチュの母体となるインカ文明は13世紀頃に成立し、15世紀に隆盛を極めた比較的新しい文明になります。
アンデス世界の100万平方km、南北4000㎞におよぶ領土を支配していた帝国で、南米大陸の太平洋側に位置していました。
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各地に都市が築かれ、都市には貴族階級の統治官を送り込み、皇帝を中心とした中央集権的な体制が築かれました。
Ⅲ.高山に栄えた世界史上とてもユニークな文明
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