思考を矯正する
今日、道を歩いていたらサラリーマンらしき20代くらいの男性が前を歩きながら電話をしていました。
恐らく、上司に仕事上のミスを報告をしているのだと思いますが、非情に回りくどくて曖昧な表現を使うので話の内容が非常に分かりにくい。
恐らく電話越しに、上司にもその事を指摘されて、それに対して曖昧な弁明をするからまた怒られて・・・という完全に負のループ。
皆さんも若手の時は同じような経験をされた方も多いのではないでしょうか?
「報告は結論から」なんて事は社会人1年目に良く言われる事なのですが、出来ている人は非常に少ない。
かく言う僕も今でも上司に注意されることがしばしばです。
前述の男性の電話を聞きながらふと思い出したのがA社長の言葉。
A社長は、日本人資産家ランキングの50位以内にも入る正真正銘のトップビジネスマンです。
僕が直接お話しさせていただく機会なんてほとんどなかったのですが、ありがたいことに週に1度の定例会議に同席させていただく機会を半年ほど頂いてた時期があるんです。
A社長の口癖は「簡単に言うと」です。
部下から上がってくる様々な報告に対して、「簡単に言うと〇〇ってこと?」と聞き直します。その〇〇に当てはまる言葉が報告の内容を見事に要約している、かつ核心に迫っているんですよね。
どうやったらそんなに思考をシンプルに出来るんだろうと首をかしげていた記憶があります。
あれから3年。僕も僕なりに経験を積んできた上での考察なのですが、A社長は「物事をシンプルに理解する」→「シンプルにアウトプットしている」という順番ではなく、「まず、話し始めに”簡単に言うと”という言葉をつけてアウトプットをシンプルにする」→「シンプルに理解する癖をつける」という順番だったのではないかなと思うんです。
良く考えれば、「簡単に言うと」と発した後に長々と話すのは逆に難しい気がします。話の最初にあえて思考をシンプルにする様な一言を入れてることで、話をシンプルにする癖をつける様に思考を矯正していく。この過程の繰り返しで自然とシンプルに考える事、物事の要点と核心を捉える事が出来るようになるんじゃないかと思うんです。
今日、僕の目の前を歩いていた若い男性のお陰でこの記憶を掘り起こすことが出来ました。感謝ですね。
だから、あの彼が本当のトップビジネスマンになろうと思ったら、まず電話の報告はこうすることから始めなければなりません。
「簡単に言うと、書類を忘れて取引先に怒られました」
いつかお互い成長して一緒に仕事してみたいな。
ではまた!
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