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ゆっくり動けば早く上達する。アルゼンチンタンゴ上達への意外な近道



アルゼンチンタンゴは難しいダンスだと言われます。複雑なフィグラやスピーディーなステップを見ると、確かにそう感じるでしょう。しかし、実際に踊ってみると、その基本構造はシンプルです。このシンプルさを理解すれば、誰でも早く踊れるようになります。

では、より上手に、より美しく踊るにはどうすればいいのでしょうか?また、難しいステップをマスターするコツは?その秘訣は、「ゆっくり動く」ことにあります。

上達への近道:ゆっくり動く練習法

1. 力を抜いて動く:
  力を抜くとはどのくらいでしょうか?ティッシュペーパー1枚を扱うぐらいの力です。その力でゆっくりと動きます。これが基本になります。

2. 基本ステップの分解:
  サイドステップから始めましょう。横への1歩を細かく分割します。分割すればするほど良いでしょう。

3. 動きの観察:
実際に行うと

  a) 両足を揃えて立ちます。
  b) 力を抜き、体の各部位(膝、股関節、足首、足の指)をリラックスさせます。
  c) 片足をゆっくりと横にずらします。
  d) 体重移動を行い、もう片方の足を寄せて終了。

この一連の動作中、体の動きを細かく観察しましょう。力が入っている箇所や、スムーズに動かせない部分を見つけ出します。

4. 前後の動きも練習:
  横の動きができたら、前後の動きも同じ方法で練習します。

練習のポイント:
- ヒールを履かず、靴下や素足で行います。
- 全身の動きを感じ取りましょう。足だけでなく、手先や首の動きにも注目します。
- 緊張を感じたら、深呼吸をして力を抜きます。
- もし、力が入ったならばその前の動きからやり直しましょう。

この練習中、バランスが崩れる箇所や、意図せず力が入ってしまう部分を観察します。それは足だけでなく、手先や首などにも現れることがあります。全身を意識して、不要な緊張を見つけたら、ゆっくりと呼吸をして力を抜きます。

アルゼンチンタンゴの魅力を深める

この練習法を通じて、アルゼンチンタンゴの本質的な美しさも理解できるでしょう。ゆっくりと丁寧に動くことで、音楽とのつながり、パートナーとの呼吸も感じやすくなります。

タンゴは単なるステップの連続ではありません。感情表現、音楽との一体感、そしてパートナーとの静かな対話。これらすべてがタンゴの魅力です。ゆっくりと動く練習を通じて、これらの要素をより深く感じ取れるようになるでしょう。

この練習は地味に感じるかもしれませんが、動きの質を向上させ、上達のスピードを加速させます。継続することで、スムーズで美しい動きを身につけ、難しいステップも自然にこなせるようになっていきます。


実は、この「ゆっくり動く」練習法は、フェルデンクライスメソッドという体の動きを意識的に観察し、効率的な動きを学ぶ手法を基にしています。このメソッドを取り入れることで、体の使い方への理解が深まり、タンゴの動きがより自然で美しいものになっていきます。

さあ、皆さんもチャレンジしてみてください。この練習を続ければ、アルゼンチンタンゴの新たな魅力に気づき、より豊かな表現ができるようになるはずです。

GYU

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