ビッグイシュー講談会では、ホームレス状態の経験者の皆さんが自らの人生を講談として語る当事者講談の実演があります。
この講談を聞くと、
「人間って本当にそれぞれだなぁ」
「当たり前はないんだなぁ」
「一括りにはできないんだなぁ」
と毎回実感させて頂けます。

何か問題がおこったとき、その当事者にしかできないことがある。
だからこそ、当事者講談、当事者演劇、当事者アートなどは必要なんだと思います。

当事者講談を聞いて色んな思いを持たれると思います。
でも、最初は全てを受け止めて否定しない。
そこから、全てが始まるような気がします。

人とを違う部分を目立たないようにしていた自分から、そんな自分を物語る自分に。
どこにも所属していないという不安を抱えた自分から、自分を物語ることで共感して貰えた自分に。
苦手がことが多くて周りから出来ないと思われた自分から、自分を物語ることでそれが個性だとわかって貰えた自分に。

当事者講談はもしかしたら、他者と自分の心地よいと感じる距離感を意識できる機会になっているのかもしれないと思うのでした。

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