「帰ってきたちょび山さん」・・・行方不明だったが、ついに。
『帰ってきたちょび山さん』
毎日のように我が家の庭に顔を見せていた猫「ちょび山さん」が
急に来なくなった。
「特別な思い入れがあったわけじゃないけど、
毎日来ていたのが、急に来なくなったら、
何かあったんじゃないかって不安になるな・・・」
そんな事を話しながら、毎朝庭を見るようになっていた。
そして一週間ほどたった寒い日の朝。
寒さを堪えながらカーテンを開くと、庭に置いてある壊れた水槽の中に、ポツリと白と黒の塊がある事に気が付いた。
「あれは、もしかして」
急いでサッシを開け水槽の中をよく見ると、
やはり、ちょび山さんだ。
ちょび山さんが久しぶりにやってきた。
こちらの顔を見ると、いそいそと水槽から出て、
デッキの上にちょこんと座った。
相変わらず、可愛い。
「もう。心配したんだから」
と背中を撫でようとしたら、
厳しい目つきで、バシッと本気の猫パンチを食らわせてきた。
ちょっとだけ痛かったけど、怒った顔も可愛い。
全く、ツンデレの極みだ。
すっかり虜になっているおバカな人間が一人、そこに居た。
いつかこの子でお話を書いてみよう。
おわり
いいなと思ったら応援しよう!
ありがとうございます。はげみになります。そしてサポートして頂いたお金は、新作の取材のサポートなどに使わせていただきます。新作をお楽しみにしていてください。よろしくお願いします。