「つばめという名の島」・・・海に魅了された男。
『つばめという名の島』
南の海は、どこまでも人を魅了して止まない。
船はメキシコのコズメルに近づいていた。
コスメルは、ユカタン半島の沖合いに浮かぶ
南北50キロほどの小さな島である。
マヤ文明の言葉で「つばめ」を意味するこの島は、
何よりもその美しい自然で世界中の人々を魅了している。
この海に一度でも潜った者は、
その青い海のとりこになってしまうという。
地上の人間関係や軋轢に耐えかねた人々は、
海の音を聞き、心が開放されていくのを感じていく。
しかし、この島が
世界に知られたのは、意外に新しい。
1959年、フランスの海洋学者で、アクアラングの発明者のひとりである
ジャック・イヴ・クストーがコズメルを訪れた。
クストーは、ひと目でこの島を気に入り、
以後、その著書で何度も取り上げ世界に紹介していった。
それまでは、メキシコ観光の添え物のような扱いであったコズメルは、
一大リゾート地に変革していった。
クストーは後にこのように語っている。
「我々人類は、生まれたその時から重力という鎖で、地球に繋がれている。
しかし、海に潜ったときだけは、その鎖から解き放たれ、
自由を得ることが出来る。」
彼は、世界から切り離された、深い水の中に癒しの瞬間を
見つけたのかもしれない。
おわり
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