「言葉の獣」・・・説明しても伝わらない不思議な魅力。
「何言ってんだか、全く分からないよ」
友人はそう言って、お手上げ、のポーズを取った。
確かに説明している自分でも分からないのだから、仕方ないだろう。
鯨庭(くじらば)著「言葉の獣」は、その内容を正確に伝えるのが難しい作品だ。
読んでもらえば分かる。しかし、その魅力を伝えるのにこれほど苦労する作品はないだろう。
振り返れば私が書店の店頭で見かけた時もそうだった。
帯に書かれた主役二人の女子高生の姿と、
「もし言葉が獣の姿をしていたら」というコピーを読んでも
その内容が想像できなかった。
ここで、魅力を説明するのもやはり難しい。是非読んでいただきたい。
とにかく、言葉が獣なのである。
そして、一巻の終盤で、それをひっくり返すような展開が待っている。
次巻が楽しみだ。
おわり
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