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「ずるいよ~、そんな良い声で!」・・・と言いたくなる時間。譚俱楽部第37回公演
俳優の筈見純さんが主宰する「譚俱楽部」の第37回本公演。
「待ってましたー!この瞬間を」と題するだけあって、自信の語りが続く。
その中で、やはり圧倒的なのが筈見純さんの声だ。
ずっと聞いていたくなる声で、鬼平の世界をこの場に引き寄せて来る。
観客は何も考えず、ただ役者の作り出す世界感に取り込まれていけばよいのだ。
その語りは、勿論、持って生まれたものと、それを活かす鍛錬の賜物であるのだが、他の出演者からすると、「ずるいよ~。そんな良い声と旨い語り口で・・・」と、嫉妬半分憧れ半分で言いたくなるかもしれない。
例えば、原作にある「沢庵の尻尾のような老女」という表現など、
うっかりすると炎上しそうな言葉だが、
江戸市中に放り込まれている気分で聞くから、嫌な感じがしない。
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その他の出演者も素敵だ。
今回、全ての出演者を見る事は出来なかったのだが、
幾人かピックアップしてみると
笠倉祥文さんの「徳どん、逃げろ」は、キャラの読み分けが聴きやすく分かりやすい。
今や二枚看板となった真山亜子さんの味のある声は力強く、
暑い日にもかかわらず、雪の描写が素晴らしかった。
物語が映像として頭に浮かんでくるような気になった。
谷口由季さんの声も心地よい。
土屋トシヒデさんの語りの工夫も好感が持てる。
さらに、若い方たちの粋な群読も楽しい。
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朗読は、読み手の実力と個性がはっきり出てしまうので、
鍛錬が必要なのだが、筈見純さんの譚俱楽部では、
リクエストも多いという。
ご高齢なのが心配だが、これからも元気な語りを聞かせていただきたい。
公演は28日までだが、次回公演も予定されているらしいので、
ご興味のある方は是非チェックしてみてください。
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「待ってましたー!この瞬間を」「譚俱楽部」第37回公演
5月28日まで 滝野川快感(山手線駒越駅から10分)
*当日券があるかどうかは、直接譚俱楽部にお確かめください。
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