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怪談 超ショート あっという間に読める恐怖の物語。

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実体験、体験者からの伝聞、創作など、様々な怪奇と不思議な短編をまとめました。 #ショートショート #短編 #怪談 #不思議 #恐怖
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2023年4月の記事一覧

「スピリチュアル噂話」・・・幽体離脱が出来るようになる練習。

『幽体離脱』::: 自分の魂や生霊が自分の体から出て歩き回る現象。 怪談やスピリチュアルな番組で良く言われる「幽体離脱」が 出来るようになる練習方法があるそうだ。 *注意:この方法は、自己責任で行ってください。  何が怒っても、関知できないのであしからず。 「幽体離脱をする方法」 1:夜寝る時、水を6分目まで入れたコップを枕元に置く。 2:布団に入って、目を閉じ、自分の体から自分の生霊が出て行く状態をイメージする。  ふわ~っと無理なく魂が体から出て、寝ている自分の

「スピリチュアル噂話」・・・金縛りの解き方。

世の中の何%の人は金縛りというものを経験していると言います。 夜中眠っていると特に理由もなく目が覚める。 ところが体を動かそうとして全く動かない。 気持ちだけあせっていると、お婆さん、もしくは怪しい影などが、 布団の上にのしかかってきて、どんどん息苦しくなってくる。 どうやっても体動かせないが、 頭だけがはっきりしている。どうしようもない。 黒い影が自分の顔の前にまで上がってくる所で悲鳴をあげて、気を失う。 それで朝目が覚める頃には、動けるようになっている・・・ 大体

「スピリチュアル噂話」・・・霊能力の高め方。

霊能力なんてあるわけない。 もしあったとしても、何万人に1人の特別な人だけが持っているもので、自分たちには関係がない。と思っている人がほとんどだろう。 ところが比較的簡単に霊能力を手に入れる方法がある、 そんなことを書いたら、あなたは信じるだろうか。 なにも霊感が手に入るというセミナーに通えという訳ではない。 そういうものの中には危険で怪しいものもあるから 十分に気を付けて頂きたい。 これから記すのは、もっと簡単な方法だ。 怪談和尚で有名な三木大雲さんの談話や、スピリチ

「我が名はコロッサス」・・・『チャットGPTの時代に(その4・前編)』。繰り返されるいたちごっこの時代を生き延びる。

コロッサス(仮)、という名の通話監視アプリが大ヒットした。 当初は、詐欺電話に対して警告を出すアプリだった。 「警告。警告」 詐欺電話だと判断した場合、こんな警告音声が流れる。 続いて、「この電話は録音されます」と自動音声が流れる。 多くの詐欺電話はこれで撃退できた。 ところが、 詐欺集団は手軽になったAIを活用し巧妙化していく。 コロッサスの通話管理機能を詐欺を行うようにプログラミングし、 自動電話で詐欺を行うアプリを自分たちの為に作り出したのだ。 『悪のコロッ

「そのノウハウは誰のもの」・・・『チャットGPTの時代に(その3)』。隠れた権利を守る者と見て見ぬふりをする者。努力が結実するまで。

少し前、上野君(仮)は、東京都庁の外観を撮影中に、 都庁のガードマンから「都庁を撮らないでください」と言われた。 「私たちの税金で建てたのに、なぜ撮影できないのか」 と聞くと 「設計士の意向です」 とガードマンは答えた。 次に、とある某高級ブランドのビルの外観を撮影している時も 強面のガードマンがやってきて 「撮るな」 と言った。 数十年後、上野君は思う。 「これらのビル、携帯で気軽に撮影できる現在は、どうなっているのだろう。一人ひとり見つけては、撮るなと言

「AI対GPT対職人」・・・『チャットGPTの時代に(その2)』。ダメだと言われた伊藤君が成功した理由。

「コンピュータによる映像加工技術が進んだら、 映像制作に携わる多くの技術者は要らなくなるんですよ」 その若い助監督・伊藤君(仮)は、ある映画の打ち上げでしこたま飲んで、酔っぱらった勢いでこう言った。 聞いていたのは、ベテランのカメラマン、チーフ照明技師、作曲家たちだった。 その場にいた全員が黙って睨みつけているを、 感心して聞いてくれていると思った伊藤君は、 持論をまくし立てた。 「例えば、カメラはこれから物凄く安くなります。 いろんな場所にカメラを設置して、素材を撮

「映像が大資本の手を離れるまで」・・・『チャットGPTの時代に(その1)』。デクノボウと呼ばれた青木くんが生き残った理由。

大昔、カメラや照明機材は高額で、 出資できる資本家の下にいないと触れる事さえできなかった。 映画やテレビは大資本の独占状態だったのだ。 「この業界に居られないようにしてやろうか!」 青木君(仮)が初めて就職した映像制作会社のアルマジロのような社長は、そんな言葉をよく口にした。 気に食わない事や、自分の失敗を突かれると 怒りまくったあげく、そう言い放つのだ。 だけど、青木君は全く意に介していなかった。 社長一人、社員一人の制作会社が、業界にどんな影響力があるのだろうか

「笑わない偏屈者」・・・怪談。不愛想で、笑わぬ偏屈者の男が、山で体験した不思議によって変わっていく。

「笑い嫌いの源助」昨日、ラヂオつくばで放送された ちょっと不思議でほっこりする物語。一部加筆して紹介します。 村でも評判の偏屈者が、笑うようになった理由とは。 「笑い嫌いの源助(笑わず源助)」 ラヂオつくばバージョン 作: 夢乃玉堂 筑波街道から少し脇に逸れたところにある小さな村に 源助という男が住んでいた。 源助は働き者だが、少し偏屈だった。 村の仲間が寄り合いに誘っても 「酒飲んで笑うだけなのに、な~にが楽しい」 などと吐き捨てるように言って断る。 村祭り

「火葬場の声」・・・ホラー短編。ちょっと嫌な感じの怖さ。イヤコワ系。

会社の同僚、M田の葬儀に参列するなど、考えてもいなかった。 今年35歳のM田は部下に厳しく、上司に甘い、 正直人望が厚いとは言えない男だったが、 嫁自慢をする時だけは、人間らしい顔を見せていた。 そのギャップが魅力的に見えたのだろうか、 参列者は、女性社員の方が多かった。 お焼香を上げている男性社員は、半分くらい自慢の奥さんの顔を見るために参列するという不心得者だ。 それも仕方ない。確かにM田未亡人は美人だったのだ。 葬儀社の人が、最後のお別れと言って棺桶の蓋を開いて顔