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玉堂デスヨ。

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癒しの日常と、気がついたあの事。人生が豊かになる一瞬。 怪談、恋愛以外の作品も。
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2023年9月の記事一覧

「伴侶に求めるもの」・・・超ショートショート。

「伴侶に求めるもの」 その日、俺は全身の勇気を振り絞った。 心の中に仕舞い続けたこの想い…

夢乃玉堂
1年前
24

「囁き」・・・ホテルで起こった事は。超ショート怪談。

「囁き」 大学の学食で、男同士で話をしている時、自動車好きで、海外のロードレースにまで出…

夢乃玉堂
1年前
31

「慙悔の桜」・・・父の言葉に娘たちが取った態度は。超ショートショート。

 『慙悔(ざんかい)の桜』 「綺麗だったぞ。来年はみんなで行こうな」 母の墓参りを終えて…

夢乃玉堂
1年前
33

「忘れない」・・・別れの言葉。超ショートショート。

別れの時。互いに納得して別れることは難しい。ある男女のかわした言葉とは・・・何だかややこ…

夢乃玉堂
1年前
27

「皆勤賞」・・・意識不明の心が。超ショートショート。

「皆勤賞」 陸上部の元キャプテンは、グランドのアイドルだった。 しかし、マラソンの県大会…

夢乃玉堂
1年前
31

「やられた! そう来たか」・・・「朱の会」阿佐谷ワークショップ。9月18日、19…

「朱の会」について以前、毎回のように演出が凝っていき、 自分でハードルを上げている、とい…

夢乃玉堂
1年前
23

「交通整理のバイト」・・・あっという間に読める。超ショート怪談。

学生の頃、「楽で簡単で良い金になる」と言って 先輩が自分の代わりにアルバイトに入って欲しいと言ってきた。 内容は工事現場の交通整理。 道路の片側を掘り返して工事している間、 片側通行の車を止めたり活かせたりする、いわゆる「棒振り」である。 現場は国道から20分ほど入った山の中の2車線の道路。 ギリギリすれ違うくらいの道幅で緩やかなカーブが続いている。 カーブの向こうが見えないため、 俺ともう一人のバイト、年配のガンさんが 現場の手前と奥に別れて待機していて、 俺の方に車

「翡翠の川」・・・宝を求める男の旅。旅先で見つけた物語。

『翡翠(ひすい)の川』 原石は優しく磨き上げてこそ真の輝きを放ちはじめる。 海岸のあまた…

夢乃玉堂
1年前
32

「占い活用法」・・・毎朝のテレビで見るアレ。超ショート。

「朝の西洋占星術のコーナーで はくちょう座が一位になったら付き合ってあげる」 アヒル口の…

夢乃玉堂
1年前
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「焼けた大杉」・・・旅先で見つけた物語。燃え上がる杉の木が伝えるものとは。

『焼けた大杉』 丑三つの静寂を破るように突然、半鐘が鳴り響いた。 樹齢1000年と言われる大…

夢乃玉堂
1年前
32

「アニキのオムライス」・・・好みの違いに直面したら。短編。

火曜日にラヂオつくばで放送された短編に一部加筆したものです。 『アニキのオムライス』  …

夢乃玉堂
1年前
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「彼の求める物とは?」・・・小さな疑問が意外な・・・ ラヂオつくばで放送。

一人の時、夫は何を食べているのか? とある女性の小さな疑問が、意外な行動を呼ぶ。 果たし…

夢乃玉堂
1年前
28

「甲冑の陰に」・・・鎧職人の生き様。旅先で見つけた物語。

『甲冑の陰に・・・』 男は、父の作った甲冑を前にして不安な心中を吐露していた。 「若いと…

夢乃玉堂
1年前
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『ワタリガラスの伝説』・・・天地開闢の伝説。旅先で見つけた物語。

誰かのために命を削るとき、人は熱く燃え上がる。 命を賭けた努力があるから、魂は目覚めのです。 北の大地に伝わる命の始まりに関する伝説より。 『ワタリガラスの伝説』 天地開闢から間もない頃、女神は後悔していました。 「ああ。魂が・・・」 女神は、何も無い大地に森や川を作り、土くれから人間を作ったのですが、 その中にあるはずの魂が、どうしても目覚めないのです。 「あの明るい太陽のほんのひとかけらでもあれば・・・」 女神は、輝く太陽の光と力を借りれば、 魂が目覚め、命を