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#兵庫県知事選挙 の結果はバラエティ班にも波及するのでは?って話。

私は東京在住だ。
しかし、この1ヶ月ほどはある選挙に注目していた。
それがタイトルにある#兵庫県知事選挙 である。

そして、その投開票日が11月17日のだった。
そして、20時ちょうどに”パワハラ・おねだり知事”に当選確実が出た。
いわゆる「ゼロ打ち」出口調査で圧倒的な差だったということ。

私はこの結果にとても驚いた。
その驚きは選挙結果にではない。
その驚きはテレビの影響力がなくなったことに対してのものだ。

連日、各局のワイドショーで「おねだり・パワハラ」と印象がつけられ、
連日、「人殺し」「ひとでなし」とレッテルを貼られた斎藤氏が、
選挙戦が進む中でSNS・ネットの中で支持を拡大していき、
若者の半分以上が斎藤氏に投票していた。

私は政治の専門家ではないので、
選挙戦におけるSNS・ネットの使い方に口を挟む気は毛頭ない。

ただ、私がこの結果から感じたのは大きく2つある。
1つは前述した「テレビが持っていた影響力の喪失」

そして2つ目は「テレビの恣意的な情報提供」である

帰宅したらテレビをつける。
起きたらテレビをつける。
テレビをつけながら寝落ちする。
そんなテレビが大好きでテレビこそが生き甲斐な私が
あの期間の斎藤氏にまつわる情報の出し方には寒気があった。

何も明らかになっていない疑惑の段階で
「おねだり知事」「パワハラ知事」
「牡蠣やカニをおねだり」「革ジャンは貰えなかった」

そんな連日テレビから聞こえてきた斎藤氏の人物像に
視聴者は悪いイメージ像を刷り込まれていたに違いない。

しかし、選挙戦が進みテレビで報じられていた情報と
違う情報がネット上で発信され始めた。

斎藤氏に向けられていた悪いイメージが、
カウンター的にマスコミに向けられ、
斎藤氏を守ろうという空気になったのではないだろうか。


話変わって、私はバラエティ番組を作るテレビ制作者だ。
この選挙を見ながら感じたのは、

「バラエティでも恣意的な情報提供は蔓延しているなぁ」

ということ。

カレーを食べたゲストが「美味しい!」と言ったコメントを
「美味しい!」の音だけ切り取って、
別の食べ物を食べた時に重ねているのを何度も見たことがある。

次の展開に行くために電車に乗る移動カットを使いたいが、
いい素材を撮れていなかったので、
別の電車に乗るシーンを使っていたこともある。

断じて言うが、これは”やらせ”ではない。
視聴者の方が見やすいようにする工夫である。

しかし、見方を変えるとこう思える。
「テレビ側が見せたいように見せてる」

2016年の「ワイドナショー」で、
ウエンツ瑛士が言っていたコメントが秀逸だった。

”政治や選挙を扱う番組で、年配代表は詳しい人が呼ばれるのに、

若者の代表は詳しくない人が呼ばれ、若者は政治に無知なのが

標準というイメージ付けが行われている。”


まさにこれである。
制作側が意図を持ってキャスティングをし、
制作側が恣意的に議論テーマを選ぶ。

これではバラエティ班もいつか完全に終わりが来るだろう。
視聴者をナメてはいけない。
誠実に、正確に、真摯に、真面目に。
よりよいコンテンツを作っていこうじゃないか。



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