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乗り味レビュー・2(&高速走行)

バイクの試乗記の問題点として、乗っている(書いている)人物の技量や車歴の問題があります。
雑誌でレビューする方にはレース経験者が多いですが、サーキットで速かった方が長距離ツーリングでの疲労度合いを推し量ることが本当にできるのかとか、素人の乗り方(拙さ)を理解しているのか疑問に思うことがあります。
一部で有名な「自動車評論家のコピペ(テンプレ)」のように、様々な事情からなぜか外車の欠点や弱点が直接的な表現では指摘されないという問題もあります。

国産車重い:もっと軽量化しろ   外車重い:剛性感がある
国産車軽い:剛性不足    外車軽い:剛性十分
国産車高い:ボッタ栗    外車高い:妥当
国産車安い:安物    外車安い:バーゲンプライス
国産車ハイパワー:無駄    外車ハイパワー:刺激的
国産車ローパワー:物足りない   外車ローパワー:必要十分
国産車派手デザイン:恥ずかしい   外車派手デザイン:素晴らしい
国産車地味デザイン:華が無い   外車地味デザイン:シンプルイズベスト
国産車低燃費:エゴ    外車低燃費:エコ
国産車高燃費:こんな時代に全く…   外車高燃費:気にしない
国産車頑丈:それだけが取柄    外車頑丈:完璧
国産車故障:ポンコツ    外車故障:それも愛嬌
国産車オーバーステア:危険な車.   外車オーバーステア:楽しい車
国産車アンダーステア:退屈な車   外車アンダーステア:安心な車
国産車パクリ:ポリシー無いの?   外車パクリ:こっちが先でしょ?
国産車脚硬い:乗り心地悪い   外車脚硬い:スポーティ
国産車脚柔かい:フニャフニャ   外車脚柔かい:乗り心地良い
国産車排気音大:うるさい.   外車排気音大:やる気にさせる
国産車排気音小:歩行者危ない   外車排気音小:優れた静粛性
国産車高評価:メーカーの犬   外車高評価:当然
国産車低評価:当然    外車低評価:車音痴にはわからない
国産車アイドリング:振動が酷い   外車:車の鼓動が体に伝わってくる

そういう意味で、雑誌に出てくるようなプロのレビューは素人の私たちが感じる乗り味と本当に同じなのかという疑問がありました。
そこで今回はモトブロガーの試乗記に補足を行う形でレビューしていきます。
今回はこちらの動画を参考にレビューをしたいと思います。
こちらの動画では5:17あたりで「スーッと前に進む感覚がある」と言われています。
私も同様の感覚がありましたがこれは「縦置きクランクのジャイロ効果」のことであると思います。


横置きクランク車との比較

私が直前に乗っていたバイクは
  MT-07
その前は
  CB400SS
になります。
これらの機体は、上から下までほぼ均等に重心が分布しているかのような倒しこみの軽快さがありました。
今思えばそれは重心の「程よい高さ」であり、高さはそのまま「低速時のUターンの怖さ」に影響していたと思います。

ところがMotoguzziV7iiiは明らかに重心の偏りがあります。
高速道路を走るぐらいの速度になると、エンジンの下のほうに融通の利かない重さのようなものを感じ、その重さが前輪を地面に押し付けているような感覚があります。
30年ぐらい前の大排気量車、GPZ900RやZX-10(旧)で高速走行をした際にも同じような前輪の押し付け感を感じましたが、それらはその代償としてバンク角の変えにくさ(バンクさせるのも戻すのも重く感じる)があり、それを解消するには積極的にブレーキを使って立てたり寝かしたりする必要がありました。
V7iiiの場合、
   スロットルONまたはOFF
   フロントまたはリアブレーキの使用
で、バンクの重さがずいぶんと軽減されます。
それに気づくと
   安定させたければエンジン回転一定
   安定を崩したければスロットル操作orブレーキ操作
というズボラ運転ができます。


海外モトブロガーの動画をヒントに

V7シリーズのモトブロガーをYoutubeで探すと、外国人モトブロガーの動画が多く表示されます。
彼らの動画を見ていつも不思議だったのは
   膝がタンクに接していない(ニーグリップしてない)
方が散見されることでした。
ある日高速走行をしていた私は、前述の強い安定感を感じたためにニーグリップをさぼってみました。
今まではバイクを常に把握したくて膝で常にタンクを挟みつけていましたが、それをやめてもV7iiiはまっすぐ走ってくれました。
むしろそのほうが上半身や腕の力を抜きやすく、風圧にも耐えやすいと感じました。
現在私のV7iiiにはウインドシールドがついていませんので、風圧はそれなりに感じます。
膝を締めた場合は90km/hを超えると風圧が鬱陶しくなっていましたが、膝を緩めた場合は100km/hぐらいまでは楽して風圧に耐えることができました。
その結果、高速道路走行時の疲労は少なくなりました。
ただし、この運転方法は教習所(公安委員会)非推奨の運転方法ですし、横風が強い日にもそのような結果が出るのかを試したわけではありませんので乗り方を試す方は自己責任でお願いします(私の提案に責任を取る気はないので私も非推奨)。


雑誌などでは水平対向エンジンのことを「低重心のやじろべえ効果」と誉めそやしていますが、最近のBMWはエンジン搭載位置を上げて運動性を上げる車体づくりをしているのか、低重心縦置きクランクのクセやメリットはV7iiiのほうが強く感じられました。

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