ギタウ、アシュリー・クーパー、元ワラビーズの2人がロサンゼルスにラグビーを売り込む。

マット・ギタウがフィールドに登場し、チームメイトのアダム・アシュリー＝クーパーの隣に並び、腕を組んで観客を振り返る。

そして、国旗を見上げ、国歌の最初の音が流れ始める。

世界中のスタジアムで、彼らは試合前のこの儀式を何度も行ってきました。自分たちが着ている神聖な黄金のワラビーズジャンパーのために血を流す準備をしているのです。

(記事元:Giteau, Ashley-Cooper join former Wallabies selling rugby to Los Angeles)

しかし、今ギタウとアシュリー・クーパーはワラビーズのジャンパーを着ていません。

彼らは、マティーニグラスと小さな緑のフットボールがオリーブとして描かれている白、水色、ホットピンクのストライプを身にまとっています。

そして、2つのオリンピック大会が開催された有名なLAコロシアムの中央に立ち、アメリカ国歌を聴き、アメリカ国旗を見上げています。

彼らは、まだ始まったばかりのメジャーリーグラグビーの、LAギルティニスでプレーしています。

オーストラリア代表として103回のテストに参加したギタウ（38）は、「ああ、ちょっと変な感じだね」と笑いました。通常、"クーピー "の隣に立つときは、ワラビーズのために立っていました。それとは違うんです。でも、そのために私たちはここにいるのですから」

121のテストマッチに出場したアシュリー・クーパー（37歳）は言う。「地元の選手にとってはとても意味のあることだし、観戦に来てくれるサポーターも愛国心を持っている。でも、"ギッツ "が言うように、これは違うんだ」

ニューヨーク、ユタ、アトランタのチームを相手に、エルセグンドにあるLAレイカーズのトレーニング施設の隣にあるアストロターフの上で練習し、マンハッタンビーチの海岸沿いを電動自転車で帰宅し、コンプトンで学校訪問をし、ジャッカスで有名なスティーブ・Oがホーム戦の前に大釜に火をつけるのを見て、プッシーキャット・ドールズのリードシンガーであるニコール・シャージンガーをドレッシングルームに入れて、選手の一人にハッピーバースデーを歌わせました。

元ワラビーで、ラグビー・オーストラリアのマーケティング・デジタル部門の責任者を辞めて、このクラブのジェネラル・マネージャーになったアダム・フレイアは、「ワイルドな旅でしたよ」と話す。

ギルティニスは、元クリケット選手ではなく、F45トレーニングという巨大企業の頭脳を持つアダム・ギルクリストが考案したものです。彼はラグビーをこよなく愛しています。「Giltinis」ブランドは、彼の名前をもじったものです。

「ギルティーニとは、ダブルサイズのマティーニだと思っています」とギタウは説明する。

言い換えれば、オーストラリアサイズだ。

ヘッドコーチはシドニーのクラブラグビー界のレジェンド、ダレン・コールマンで、ワラタスにも誘われているが、ギルティニスは3年延長で留まるように説得している。アシスタントは、同じく元ワラビーズのスティーブン・ホイルズ。

このチームには、世界各国から集まったプロ選手と地元のアマチュア選手が参加しています。元Tahsのキャプテン、デイヴ・デニスやレベルズのセンター、ビリー・ミークスが、ランドウィックのクリスチャン・ポイデビン（ワラビーの名選手Simonの息子）や、昨年ギャロピンググリーンズのキャプテンを務めたNathan den Hoedtなどと一緒にプレーしています。

ギタウは、ビデオセッションでは部屋の後ろに座り、メモを取り、何年経っても学び続けている。そして、ハワイアン・ガーデンズ近くの厳しい街から戻ってきたユーティリティー・プレーヤー、クリスティアン・ロドリゲスと話す。

「彼らは素晴らしいですよ」

「彼らは学ぶことに意欲的で、ラグビーにも熱心です」とギタウは言う。

コロナの影響で昨年、大会を中止しましたが、今シーズンから再開されたギルティニスは、先週末にニューヨークで行われたニューヨーク戦で6勝1敗となり、大会をリードしています。

この試合は、コンクリートで固められたピッチで行われ、選手の着替えはテントの中で行われた。

NFLのLAチャージャーズとLA ラムズの新本拠地であり、来年のスーパーボウルの会場でもある、イングルウッドにある60億ドル規模のSoFiスタジアムでの試合は、文字通り「外」から「中」へと移動することになります。

7万人収容のスタジアムに入場できるのはわずか5000人ですが、パンデミック以降SoFiに観客が入場するのは初めてのことです。

「まさか自分がこのようなことをするとは思ってもいませんでした」とギタウは言います。

アシュリー・クーパーは、2019年のワールドカップ終了後、フットボールを辞めて次の人生を考え始めていたが、ギルティニスに誘われて彼のもう一つのMLRフランチャイズであるオースティン・ギルグローニに参加することになり、昨年、アシュリー・クーパーから連絡を受けてLAにいる。

ギルクリストがアシュリー・クーパーに、ロサンゼルスの第2フランチャイズに参加してはどうかと言ったとき、アシュリー・クーパーは、日本で3年間プレーしたばかりのワラビーズのチームメイトに電話をかけた。

「興味ある？」と、アシュリー・クーパーは尋ねた。

「わかった。家に帰って、次の章に集中する時間を作りたい」

「わかったよ。家に帰って、次の章に集中する時間を作りたい」。

今のギタウはこう言います。「2011年に1年半フランスのトゥーロンでプレーして、私のキャリアの終わりになると思っていました。それから5年間滞在して、それで終わりだと思っていたら、日本に行って、それでほんとに終わりだと思っていたら、この話が出てきました。リフレッシュできたので、とても感謝しています」

フレイアは、40歳の誕生日に幼い家族を連れてディズニーランドに行った後、昨年2月に開催されたLAセブンズに偶然出会ったことがきっかけで参加することになりました。

彼は、ギルクリストのロイヤル・ラグビーで働いていたマット・バージェスに紹介されました。

フレイアは、エディー・ジョーンズやマイケル・チェイカといった革新的なコーチや、RAの暫定ボスであるロブ・クラークと一緒に仕事をすることで成長していった。変化を求めていた彼は、荷物をまとめ、帽子を後ろにかぶり、VANSを履いて、明るいLAへと向かった。

そして、コロナの危機が訪れた。

「私たちは、世界のスポーツの中心地で、地球上で最も厳しいスポーツ市場で、新しいスポーツチームを立ち上げていましたが、パンデミックが発生し、LAは世界のコロナの中心地となりました」とフレイアは言います。「LAは封鎖され、オーストラリアから飛行機に乗ることもできず、ヨーロッパの選手は他の国で2週間隔離されなければなりませんでした」

「LAではトレーニングができませんでした。1つの部屋に4人でいることも許されませんでした。マウイ島でキャンプをした後、ダラス・カウボーイズがトレーニングをするオックスナードに行きましたが、今はLAにいて、はしごの上に座っています。何もかもが計画通りに進んでいるわけではありませんが、何とかうまくいっているように思えます」

ギルティニスのクラブハウスは工場を改造したもので、室内にはグラウンドやバスケットコートがあり、壁には巨大なアメリカ国旗が掲げられています。ロッカールームにはストリートアートが飾られています。

週に一度、選手とスタッフはお気に入りの米国チームのキットを着用します。

「現代版『21ジャンプストリート』ですね」とフレイアは冗談を言ってから、こう付け加えた。「私たちは、トレーニングや仕事のやり方をハードにしていますが、選手が喜ぶことを考えて、他とは違うやり方をしています」。

メディアを嫌うギルクリストは、スーパーラグビーのチームを相手にしたいという野望を持っていますが、その水準はまだそこまで達していません。

シュートシールドよりは強いが、スーパーラグビーほどではない、というのが一番の感想です。NRCに近いものがあります。

アシュリー・クーパーは「ちゃんとした大会だ」と言い切る。「こんなにフィジカルな大会だとは思っていませんでした。運動能力が高く、人を殴りたがる大きな体を持った選手が相手ですからね。12ヶ月間のコロナ休止期間を経て、37歳にして父親のような体つきになった私にとっては、かなりチャレンジングな大会でした」

ギルティニスは、7試合で44トライを獲得し、すでにエンターテイナーとしての地位を確立している。

NBAチームが2つ、NFLチームが2つ、MLBチームが2つ、アイスホッケーチームが1つあるような都市に、ニッチなスポーツを売り込むときには、それが役に立つ。

一部の試合はCBSで放送されますが、ほとんどの試合は愉快な解説で知られるThe Rugby Networkでライブ配信されています。

テキサス生まれのパワフルなウイング、ジョン・ライバーグは「目玉のある四肢」とよく言われる。アシュリー・クーパーがボールに触れるたびに、電話では「彼はファックスの時代からプレーしている」と報告される。

試合の観客動員数は数千人程度だが、ギルクリストが言うところの「ラグビー・エンターテイメント」が浸透し始めていることもあり、増加傾向にある。今のところ、試合に子供を連れてくる若い父親や学生が中心だ。

ハリウッドスターのマーク・ウォールバーグが、チームが大会で優勝したらプライベートジェットを貸してくれるという噂が流れていました。フレイアは、それは正しくないと言っています。

「でも、"ハス"（フレイア）は契約時にセレブリティを約束してくれましたよ」とギタウは笑う。「契約書に書いてあったよ」