特集 愛について 前口上
今号から初の企画に挑みます。
先日、辞書併読を読破した翌日から、広辞苑を旅している、とお伝えしました。
毎日3Pずつ読み、書き、呟き、序文を終えて本文の「あ」に入り、今日は「庵」を書いたので、もうすぐ「い」に入ります。
つまり、すでに通り過ぎているのです。大切な言葉を。そうです、愛です。これで新明解国語辞典、明鏡国語辞典、広辞苑と三冊の辞書の愛を通ったことになります。
数年前に親戚の結婚式に参列したとき、手渡された讃美歌の歌詞カードの裏にこうありました。
「神は愛だ」
また先日、敬愛する生ける哲学者、執行草舟さんとのyoutube対談の機会に恵まれ、そのときには、「宇宙も愛だ」と仰っていました。
おいおい、まじかて。それなら愛を知った私は、神や宇宙をも知っていることになるがね!
その中で辞書を作る人たちは、真の意味を考え語釈を記します。私はその魂を、辞書の旅で楽しみます。
さて、毎日文字と触れ合って生きている私たちですが、よく考え直してみると、文字で気持ちを伝え合う人間は凄いと思いませんか?
テレパシーと同じです。印刷技術の発達、ワープロの発明、インターネットの普及によって、文字は劇的に読みやすく、そして伝わりやすくなりました。世界は一気に広がりました。会わずとも、人と人とが繋がります。時代の節目です。
現在ではスマホに浮かぶ光の点から魂が湧き上がり、相手の心が伝わってきます。手書きと比べて同じ文字に見えるので、多くの人にも伝わりやすくなりました。しかも、感情を現す統一マークをほぼ全員が同じ意味を感じながら送り合っています。これ、私は凄いことだと思うんですよね。信号と同じです。お金と同じです。物々。
しかしながら、言葉の意味や語釈は、辞書が絶対ではありません。真の意味は文字や言葉で表すことはできず、感じ取るしかありません。そして最終的には、人それぞれの曖昧模糊(あいまいもこ)とした解釈によるものとなります。
閑話休題(かんわきゅうだい)、今号の特集で何をしたかと言いますと、新明解、明鏡、広辞苑の愛をその場で読み、それぞれその直後に揮毫(きごう・筆で書くこと)し、字に現れた微細な心の変化を楽しむ、という酔狂な企画です。
三つの愛は、なるべく同じ構図を心がけました。辞書の語釈から意味を感じ取り、それぞれの愛を比較、考察します。今からやるところです(笑)
本編『特集 愛について』は初めての有料記事にさせていただきました。時間をかけた大変面白い企画です。きっと役に立つ情報だと思います。もしよかったらご購入いただけたら幸いです。
と、その前に、いつものなにとぞグルメ紀行は無料でお楽しみください。今号はずっと温めていた企画、名古屋おいしいケーキ6選です。
それではなにとぞ君、よろしくー
明るく生こまい
佐藤嘉洋
なにとぞ〜
ブルート通信 vol.188 / 明生人嘉 〜 MyojoJinka 〜 116話