Christenson Surfboards DeadSled|クリステンソン デッドスレッド レビュー
今回noteにてChristenson SurfboardsのDeadSled 9'5"のインプレッションを紹介したいと思います。
私はクリステンソンのサーフボードのプチ愛好家ではあるのですが、日本にてあまりにクリステンソンのボードのレビューが少なく購入の際の参考情報に苦心しました。
上記のようにお感じの方は多いのではないでしょうか。
専門家の方が詳しく説明いただくのは非常に参考になるのですが、どうしても上級者の方と私のような初心者では感覚が違います。上級者の方がテイクオフが早いと感じでも、初心者にはまだまだ浮力不足を感じることもあります。そこで私、サーフィン歴が約一年(週2〜3回程度)の視点から初心者の方にとってもそのまま参考になるような感想をお伝えできればと思いnoteにて紹介いたします。
このような変遷を辿っていますが、現在所有しているのはDeadSled 9'5"のみです。私の中ではデッドスレッドが最もお気に入りのボードなのですが、それ以外は既に手放しました。その中には良かったものも、悪かったものもございましたので、少しでも初心者の正直レビューが参考になればと思います。
クリステンソンとは
カリフォルニア州、ウィッティア生まれ。17歳からシェイプをスタートし、現在までに削った本数は1万数千本以上。ゴーストシェイパーはなく、たった一人であらゆるサーフィンのスタイル、シェイプに 最高レベルでフォーカスし、その全てをトップレベルで実現できるシェイパー。ディックブリューワーに才能を見出され、その高いシェイプ技術の基礎を形作り、スキップ・フライやマイク・ディフェンダッファーらの巨匠をリスペクトしつつも、彼らの単なるコピーや模倣ではない、“オリジナルを生み出している。一目でクリスと分かる美しいアウトライン。他のシェイパーがコピーするデザイン性の高さ。ロゴ無しでも快くオーダーを引き受ける姿勢。カスタムカルチャーの世界に身を置くクリスだからこその“何か”がそこにはあり、それこそがクリスを他のシェイパーと一線を画すものである。
DeadSled(デッドスレッド)とは
まずはクリステンソン氏自身の紹介Movieがありますのでご参照ください。
Wave condition : knee high – overhead high
Bottom: nose concave
Rail : 50/50 rail
Board size : 9’0”-9’8”
中心のストリンガーの両サイドにラインが入っているのが特徴的です。
長さの割にはクロス巻はそこまで厚くないと思われ、クラッシクログのような重量感はそこまで感じられません。
リバースロッカーがしっかりと入っており下に貼り付けてあるようなスコッティ・ストップニック氏のような華麗なターンを実現すべく作られています。
だいぶ前置きが長くなってしまいましたが、DeadSledの正直な初心者レビューを紹介していきます。
私のセッティング
私の使用しているボードはDeadSledの9'5"で、ディメンションは9'5" x 23" x 2.875"のオーソドックスなシェイプです。
デッドスレッドがスコッティ・ストップニック氏のシグネチャーモデルということもあって、キャプテンフィンからリリースされているSCOTTY STOPNIK 9.8を使用しています。このフィンはベースが広めのフレックスフィンですが、スコッティ氏も自身のボードに使用していることもあり、直進性やターン性などこのボードにマッチしていると感じます。
テイクオフについて
結構早いです。
結構というのは、やはりいくら長めで良質なボードを入手したとしても、やはりベテランのロングボードロガーの方には敵いません。事前はデッドスレッドを手に入れることで、自分が最も早いテイクオフを手に入れられるのではないかと幻想を抱いておりましたがそこまでサーフィンは甘くありませんでした。やはり波を掴むにはそれなりの経験とスキル、体力が必要です。また恐らくデッドスレッド自体ロッカーはキツくないものの、それなりにターン性を重視した要素があり、特にテールロッカーはそれなりにあるのでテイクオフに特化したボードという感じではありません。
ただ、やはりそれなりの長さやボードの形状からかなりスキルをカバーしてくれる部分は多く、ミッドレングス以下のサーファーの方よりは確実に沖合いのウネリからテイクオフができると思います。ソフトピグの形状からだとは思いますが、よくロングボードで行うボードの前面に体重をかけて、アゴをボードにつけて、足を上げてパドリングをするというよりは、最もボリュームのあるテール部分をしっかりと抑えながらボードの中心でテイクオフするほうがキレイに波の力を利用できる印象です。
また、初心者の方が気になるパーリングについてですが、かなり少ないです。全くしない訳ではないですが、パーリングしかけても持ち直してくれて、そのままテイクオフできることもあります。これはボードの性能と言ってもいいのではないかなと思います。
最後に斜めテイクオフについてですが、これは向いてないです。斜めに行こうとすると「そうじゃないよ!」と言っているかの様に、テイクオフできません。真っ直ぐに戻されます。もしかしたらピグボードの性質上なのかもしれませんが、真っ直ぐにテイクオフしに行かないと走れません。むしろ、テイクオフからのファーストターンがしっかり身につくのでこれは良いのかなと思っています。
ターンについて
ターンはこの手のロングボードの中でも非常にしやすいと思われます。
それはスコッティ・ストップニック氏の動画にもあったような、急激なターンにも対応できるスペックのボードを意識して作られているからだと思います。初心者にとってはスコッティ氏のような華麗なターンはできませんが、それでも自分が行きたいなと思った方向に自然と誘導してくれる感覚はあります。ピボットターンはまだできなくても、行きたい波のパワーゾーンや波待ちの人を避けたいときでも、これといった技術がなくても、ここ行きたいと思った所へ自然と誘導してくれます。※もしかしたら意識的でなくても行きたい所へ事前と体重をかけているのかもしれませんが、それだけでボードが動いてくれます。
ただし、DeadSledはソフトピグのボードなので基本的に一番ボリュームのあるテール部分でコントロールする必要があります。乗っていて感じるのですが、ボードの中央部分でコントロールしようとしてもほとんど動かず、「動かしたいならテールだよ」と言ってるかのように自然とコントロールしたいときはテール部に誘導されます。
安定性について
安定性はクラシックログに慣れている方には、グラグラすると思われると思います。(それもすぐ慣れますが)
パドリング時や特にライディングしているときに波にしっかりと(ある意味しっかりと沈んでいる)乗っている感じはありません。
ちょっとライディング時はグラグラしている印象を受けるかもしません。それはクリステンソン特有の(多くの人が言う)浮遊感の表れかもしれません。私においてはIn The Pinkから乗り換えた直後は「グラグラするな」と感じましたが、すぐに慣れました。それ以上に波の上を飛ぶように滑る浮遊感の方がサーフィンを楽しめています。
ノーズライドについて
多くの方が憧れるノーズライディングですが、恐らくものすごくノーズライディングとの親和性も高いと思われます。クリステンソン氏も「最高のノーズライダー」と語ったように10数本以上の世の中にロングボードを送り出してきた中でもノーズライディング性能が高いと思います。
私は無論初心者なのでノーズライディングはできないのですが、タイミングよくノーズ付近にライディングし、ノーズにすり寄っていったときも「沈む気がしない」というのが印象でした。In The Pinkもノーズライディングの最高峰と称されるボードですが、同じ動きをしてもすぐに刺さっていました。In The Pink以上にボードの先端近くに立っても支えてくれる感覚はあります。他の方のインプレッションでも沈む気がしないというのがありましたので、同様に感じる方は多いのではないかと思います。
以上が、初心者の私ながらChristenson SurfboardsのDeadSledについて受けた感想でした。サーフボードの中でもロングボードは非常に高い買い物になるので、同じ様に購入を検討されている方へより多くの情報が提供できればと思いしがらみのない私がこのnoteを書いてみました。少しでも購入の参考になればと思います。
また、再三になりますが私はまだサーフィン歴1年程度の初心者です。スキルが上がっていくうちにインプレッションも変わってくるかもしれませんので、その都度更新していきたいと思います。
guro
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