人の心をよむ。エゴ故に。
物事の違いはエゴから生まれる。
エゴは、起こるべきことが起こらず、
起こるべきでないことが起こり、
そしてどちらも必要以上に
時間がかかります。
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他人のエゴは、
たとえ鼻持ちならないものであっても、
あなたの最大の味方になることがあります。
多くの取引が成立するのは、
誰かのエゴがそれだけ本気になって、
破談にすることが心理的にできないからです。
エゴを読み、それがビジネスに
どう影響するかを理解できたら、
相手のエゴをおだてたり、
エゴへのダメージを
最小限にとどめて
エゴをコントロールし、
多くの取引を成功させることが出来ます。
エゴの大きさを見れば、
相手がどんな人物かはすぐわかります。
成功したビジネスマンというのは、
ほとんどが手足の生えた一つの
巨大なエゴです。
(ビジネスウーマンの
エゴは読みにくいです。
いまでも女性の自己認識
自分自身をどう規定するか
よりも仕事との関わりが薄いから)
しかし巨大なエゴが強いエゴとは限りません。
実際は正反対のことが多いです。
自己イメージが希薄なため、
自己主張が必要だと感じているからです。
また小さいエゴが必ずしも弱いわけでは
ありません。
私が仕事で知っている有能な人々の多くは、
とても控えめです。
ビジネス界のほとんどの人は、
強いエゴを相手にするほうが好きです。
それは納得のいくリスクは進んで負い、
過ぎたことはとやかく言わず、
仕事を手早く処理する、
企業の幹部たちです。
弱いエゴほど読みにくく、
こちらの出方を決めるのもむずかしくなります。
また自分自身への期待度も低いです。
相手にしても、
時間がかかって成果は少ないです。
相手のエゴの強さがわかったら、
相手について現実的な判断を
下すことができます。
どのくらい率直にズバリと答えるか?
どのくらい早く決断を下し、
それが揺らぐことはないのか?
首尾一貫した態度をとる人か?
表に立つ指揮官タィプか?
陰で操作する参謀タイプか?
事実をありのままに受けとめる人か?
それとも自分の都合のいいように見る人か?
そして何よりも大切な問題は、
この人物はどのくらい
安全なのだろうかということです。
人の安全指数は、
その人がビジネスで
どんな行動をとるか
直接関係があります。
頑固かまたは男話のわかる人か?
実質よりも形式を重んじる人か?
過度なことをしたり虚栄心が働きそうか?
言うこととすることが一致するか?
面と向かって取引するか?
それとも陰で画策するのか?
いつも他人のエゴを相手に格闘するよりも、
それがどうビジネスに影響するかを理解し、
自分の有利になるように
利用したほうがはるかに楽だし、
効果もあがります。
最後に考えなければならないエゴの問題、
それはあなた自身のエゴです。
自分のエゴほど他人への洞察を
妨げるものはほかにないです。
あなたの強みと弱みを知り、
それらが他人に対する自分の反応を
どれだけゆがめる恐れがあるかを
知ることです。
相手の動機について、
あなたが相手のエゴでなく自分の
エゴにもとづいて結論を下したら、
望ましい結果はなかなか生まれません。