【軍儀・ルール解説④】侍と槍
『侍』の動き
侍(さむらい)は前方3マスと後方1マスに進めます。
対戦開始時には手持ちに2個あります。
他の駒同様にツケの状態では移動距離が伸びます。
『槍』の動き
槍(やり)は、侍の動きに加えて、正面2マス先にまで移動できます。
対戦開始時には手持ちに3個あります。
他の駒同様にツケの状態では移動距離が伸びます。
詰軍儀 練習問題
ルール理解や駒の動きに慣れるために簡単な詰軍儀を解いてみましょう。
第1問
第1問 解答・解説
解答:〇2-2-2侍左 まで1手詰め
左の侍で相手の侍にツケて詰みになります。帥は逃げ場がありません。
右の侍でツケる ○2-2-2侍直(図1-2)ではどうでしょうか。
この場合は、●1-2-1帥(図1-3)と侍の脇を抜けられてしまい詰みません。
侍はヨコ方向に隙があります。
第2問
第2問 解答・解説
解答:○1-3-1槍 まで1手詰め
槍は前方に長い利きを持ち、離れた位置から帥手ができます。
ルール上、この場面では合駒はできません。
一番最前に進んでいる駒より奥にはアラタできないからです。
黒側がアラタできるのは図2-2の青い範囲です。
もし仮に合駒ができた場合(図2-3)
●1-2-1槍新と合駒ができる場合どうなるか。
○1-2-2槍とツケで迫れますが、●2-2-1帥(図2-5)と脇を抜けて詰まず。
槍もヨコ方向に隙があります。合駒ができるかの確認は重要です。
第3問
第3問 解答・解説
解答:○3-3-2侍、●2-1-1帥、○2-3-1槍 まで3手詰め
初形を再掲します。
初手○1-3-1槍とするのはどうでしょうか(図3-2)。
この形は、第2問でみた失敗パターンですね。
●1-2-1への合駒で詰みません(図3-3)。
図3-3から○1-2-2槍には、●2-2-1帥
○3-3-2侍には、●1-2-2帥で詰みません。
ということで、先に○3-3-2侍とするのが正解です(図3-4)。
侍が2段目に移動し、利きが伸びて帥に届きます。
帥の逃げ場所は2-1-1しかありません。
●2-1-1帥に○2-3-1槍と寄せて、詰め上がりです。
槍の利きが届かない部分を、侍の伸びた利きがうまく塞いでいます。
第4問
第4問 解答・解説
解答:○1-1-2侍、●2-1-1帥、○2-3-1槍 まで3手詰め
初手○1-1-2侍(図4-2)としたとき、侍の後方の利きも伸びているので、
●1-3-1帥とは逃げられません。逃げ場所は2-1-1のみです。
おまけ
第5問
帥と槍と侍だけをフル活用した詰軍儀です。
※途中、合駒で1つだけ別の駒がでます。
第5問 解答
解答:○4-5-1侍新、●4-5-2槍、○同槍、●4-3-1帥
○5-4-2槍直、●4-2-1帥、○4-4-2槍、●4-3-1兵新
○4-3-2槍直、●3-3-1帥、○4-4-1侍、●3-4-1帥
○3-6-2帥 まで13手詰め
第5問 解説(有料)
出題図を再掲します。
味方の駒が多く初手に迷いそうですが、帥手ができてかつ有効そうなものはそんなに多くありません。少なくとも、盤上の駒を動かすのはあまり有効そうではありません。初手アラタを検討します。
初手○3-3-1侍新(図5-2)から見てみましょう。
●2-5-1帥(図5-3)と逃げるしかありませんが、ここに逃げられると
捕まりません。
他に初手○3-5-1侍新は●3-5-2帥のツケでうまくいきません。
正解の初手は○4-5-1侍新(図5-4)になります。
他の手との違いは、●2-5-1帥に対して、○3-6-2帥の詰み(図5-5)
がある点です。初手の侍で、4-5-2の槍の利きが途切れています。
初手後の図5-4に戻ります。
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