2022年 11月 副住職だより 【怒りについて】
【怒りについて】
「憎しみも怒りも自分のこころから生まれたもの」という言葉があります。お朝事で拝読する大谷光真氏の本『人生は価値ある一瞬』の一節です。
普段私たちは自分の思うようにならない事にイライラしたり、他人に対して怒ったりしてしまいます。なぜなら私達は自己中心的な価値判断で物事を考えそこからはみ出ると他者に対し怒りの心が生じるからです。こうした怒りを仏教では「瞋恚(しんに)」といい、その根本原因を煩悩と考えます。
親鸞聖人のお書物の『一念多念文意』に『われわれ凡夫というのは無明煩悩が満ち満ちており、欲望も多く、怒り、腹立ち、そねみやねたみの心ばかりが絶え間なく起こり、命終わるその時まで、止まることも、消えることも、絶えることもない』とあります。
確かに煩悩は死ぬまで無くなる事はありません。しかし、仏様と出遇った私達は南無阿弥陀仏とお念仏申す身となり、なるべく怒りを抑えようと心がけ生きる姿勢に変わっていくのです。今後とも仏様中心の生活を過ごさせて頂きましょう。
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