浄土真宗本願寺派 弘教寺

弘教寺(ぐきょうじ) 千葉県市原市姉崎にある浄土真宗本願寺派のお寺です。

浄土真宗本願寺派 弘教寺

弘教寺(ぐきょうじ) 千葉県市原市姉崎にある浄土真宗本願寺派のお寺です。

最近の記事

2024年11月副住職だより【お敬いのこころ】

副住職だより 【お敬いのこころ】 先日弘教寺スクールの生徒さんが「弘教寺さん」と呼んでいた事から、報恩講は「ほんこさん」と呼び習わす事を思い出しました。仏教学校時代、初めてほんこさんという言葉を聞いた時、「さん」付けでお敬いの気持ちをあらわした表現があるのか、と感心した記憶があります。 さて、当山弘教寺でも先月十八日に毎年一月に西本願寺での御正忌報恩講に先立ち、『お取り越し報恩講』が勤まりました。報恩講とはお念仏の教えを伝えて下さった親鸞聖人の御恩に報いるご法要です。

    • 副住職だより 2024年10月【飼育員とイルカ】

      副住職だより 2024年10月 【飼育員とイルカ】  先日水族館でイルカショーを見ました。イルカと飼育員の阿吽の呼吸で繰り広げられる演目に息をのみました。  印象的だったのが、飼育員がイルカがジャンプに成功しても失敗しても必ず優しく頭をなでて、それにイルカも頷くような仕草を何度も見かけた所です。飼育員とイルカの深い絆を感じました。      日頃からショーの練習を行う中で、いつどんな時でも飼育員がイルカの事を信じ、想っているからこそ、イルカもその心意気を感じ、安心して

      • 副住職だより 2024年9月【魔物】

        副住職だより 【魔物】  夏の高校野球で、神村学園高校(鹿児島)の小田監督が勝利後のインタビュー時「甲子園には魔物はいないと思っている。(中略)魔物を作り出すのは自分自身の心と思っているので、今こそ、そういう時こそ自分のことを応援してもらっていると、どっしり構えていこう」と声掛けした事を話していました。 無自覚に自らの価値観に従って魔物(=煩悩)を作り出していませんか?  親鸞聖人のご和讃に『煩悩にまなこさへられて  摂取の光明みざれども  大悲ものうきことなくて  つ

        • 副住職だより 2024年8月 【あたりまえとありがとう】

          副住職だより【夏休み寺子屋法話】  おはようございます!今日は弘教寺夏休み寺子屋にお越し頂き有難うございます。  皆さん、いま私が言った『有難う』の反対の意味の言葉は何だと思いますか?有難うとは「有ることが難しい」と書いて「ありがとう」と読みますが、その反対の意味の言葉とは『当たり前』です。  普段の日常は当たり前の事かと思っているかもしれませんが、今日朝起きて、ごはんを食べて、お寺に来た、という事は決して当たり前ではなく、沢山の人の支えや生物のいのちのおかげで成

        2024年11月副住職だより【お敬いのこころ】

          2024年6月 副住職だより【水戸駅にて】

          副住職だより 【水戸駅にて】  先日、水戸での布教の帰りに水戸駅内のお土産屋で、おばあちゃんと店員さんが話をしていました。おばあちゃんはどうやら上野行きの特急列車に乗るため、お孫さんに切符を買ってもらったようです。しかし特急の乗り場が分からず不安そうにしていました。ですが店員さんはとても親切な方で、乗る号車の位置やエスカレーターの場所など、優しく丁寧におばあちゃんに説明していました。  この様子を見ていて「私が不安な時に側にいて下さるだけでなく、実際に不安な私のために力を

          2024年6月 副住職だより【水戸駅にて】

          2024年 7月 副住職だより法話【ごちそうさま】

          副住職7月法話 【ごちそうさま】  能登にボランティアに行った時の話です。食事処の隣のテーブルで、家族連れの方が座っていました。食事後に3-4歳位のお子さんが「ごちそうさまでした。なもあみだぶつ、なもあみだぶつ」と言って席を立ちました。びっくりしました。  能登地方が浄土真宗が浸透している地域だと思わされたのと同時に、考えさせられ、南無阿弥陀仏を通して様々な方に想いを馳せるという事が大切だと思わされました。  食事となるまでに苦労して下さった方々の支えや、食事によって頂

          2024年 7月 副住職だより法話【ごちそうさま】

          第25回 福間義朝先生 築地本願寺 布教勉強会 法話/『弘誓』の誓いの広さとはたらき

          第25回福間義朝先生布教勉強会 法話 『弘誓』の誓いの広さとはたらき   @築地本願寺 第一伝道会館 ご讃題 1 最初に1-1 ご和讃と本日のお話することについて 皆さんこんにちは。 千葉県の真ん中にあります、市原市という場所から参りました。弘教寺の小林真法と申します。今回は親鸞聖人のお書物であります、高僧和讃の龍樹讃の、 「生死の苦海ほとりなし ひさしくしづめるわれらをば 弥陀弘誓のふねのみぞ のせてかならずわたしける」 という一首を通じて、 阿弥陀如来様の「

          第25回 福間義朝先生 築地本願寺 布教勉強会 法話/『弘誓』の誓いの広さとはたらき

          如来様の大悲のおこころ/ミュージック法話 YOASOBI 『ハルカ』

          『教行信証』 行巻 『極重悪人唯称仏 我亦在彼摂取中 煩悩障眼雖不見 大悲無倦常照我』 今回は阿弥陀如来様の大悲のおこころについて、私の好きな曲 YOASOBIの「ハルカ」を通じてお話をさせて頂きます。 皆さんは好きな曲はありますか?  私はアーティスト、YOASOBI の「ハルカ」という曲が歌詞・メロディ共に好きなのですが、お聴きになった事はありますでしょうか。 私はこの曲の歌詞を浄土真宗の御本尊様、阿弥陀如来様のおはたらきに重ねてお聞かせ頂きました。 YOAS

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          2024年 5月 副住職だより「五月病」

          副住職だより 【五月病】  五月病とも呼ばれる時期です。「春に新しく取り組んだ出来事に対し今までの経験が通用せず、人間関係や環境に対しストレスが少しずつ溜まり心身に不調をきたす時期」だそうです。  私も最近体調や気分が不安定な時があり、送りたい理想の生活と現実の生活とのギャップに悩む事が多いです。  とある医師会のHPに『五月病でおこるストレスは必ずあるものと認識し、ストレスと上手につきあう方法を考えましょう。』と書かれていました。  確かに「ストレスをなくそう」と思

          2024年 5月 副住職だより「五月病」

          2024年 4月 副住職だより【桜と菜の花】

          副住職だより 【桜と菜の花】 先日、市の外国人対象の日本語教室のバス研修旅行の引率のボランティアをしました。高滝湖畔の桜並木が研修の一つの見所でしたが、開花の時期が遅れ見る事が出来ませんでした。バス車内では「桜が見られず残念」と声が上がりました。しかし、直後に外国人の方が「皆見て!綺麗な菜の花が咲いています!」と言って下さり車内は盛り上がりました。現状を憂うのではなく、いま目に見えているものを大切にする外国人の方の姿勢に対し、素敵だなと思いました。 豊島学由先生の「失った

          2024年 4月 副住職だより【桜と菜の花】

          2024年 3月 副住職だより【出会いと別れ】

          副住職だより 2024年 3月 【出会いと別れ】  三月は「出会いと別れの季節」と聞いた事があります。先日、弘教寺スクールの受験生の県立高校入試がお陰様で無事終わりました。これまでお寺に勉強に来てくれていた受験生も今年度の授業が終わり、机と椅子だけが並ぶがらんとした空間を見ると少し寂しい気もします。  かつて、宗祖の親鸞聖人はお師匠様の法然上人と流罪による別れに際し「会者定離ありとはかねて聞きしかど、きのう今日とは思はざりしを」と仰られました。「出会いがあれば別れが来るの

          2024年 3月 副住職だより【出会いと別れ】

          真宗法語カレンダー 2024年2月 「念仏をはなれて仏もなく自分もない」

          真宗法語カレンダー 2024年2月  「念仏をはなれて仏もなく自分もない」 今月の真宗法語カレンダーは「念仏をはなれて仏もなく自分もない」という金子大栄先生のお言葉です。 この言葉は 「ご縁に遇わなければお念仏を申すはずのなかった私を、ずっと見捨てる事なくお念仏申す身に育て続けて下さる阿弥陀様がいらっしゃるからこそ、この私がいる」という事を示してくださっています。 南無阿弥陀仏のお念仏とは阿弥陀如来様そのものです。いまこうして仏様の前に座って、この私が手を合わせている

          真宗法語カレンダー 2024年2月 「念仏をはなれて仏もなく自分もない」

          2024年 2月 副住職だより 【正論】

          副住職だより 法話 【正論】  最近読んだ本に『正論を子どもに振りかざしても何も解決しません。今のその子のありのままを認める事が大切です』という一節がありました。  私たちは自分の価値観や常識などを「正論」として身に付け、それを「間違いのないもの、正しいもの」と思い込んでいます。ですが正論は時や場所によって変化し、永久不変の正論は存在し得ません。  この私が物事を見る眼は、煩悩に遮られています。真実をありのままに見る事が出来ず、自ら気づかぬうちに他を傷つけ、いのちを犠牲

          2024年 2月 副住職だより 【正論】

          法話 弘教寺冬休み子ども会

          皆さん、おはようございます! はじめましての方もいるかと思います。 わたしは弘教寺の副住職の小林です。今日は冬休みの会に来てくれてありがとうございます。よろしくお願いします。 皆さんは今、緊張していますか? お互い初めて会う人もいるので、緊張している人もいるかもしれません。 でも今日この後にみんなでするボードゲームは楽しいですから、ぜひ楽しんで下さい。緊張していても、楽しむ気持ちを持てば、『自分もみんなも』楽しい気持ちになると思います。 お経の中に『和顔愛語』という言葉

          法話 弘教寺冬休み子ども会

          真宗法語カレンダー 2023年12月 「一人一人がお浄土を飾っていく一輪一輪の花になる」

          こんにちは。 真宗法語カレンダーの今月の法語は、 「一人一人がお浄土を飾っていく 一輪一輪の花になる」です。 こちらは、私が3年前に通っていた大阪・高槻の行信教校でかつて校長先生をしていらっしゃった梯實圓(かけはし・じつえん)先生の言葉です。 一人一人が極楽浄土を彩る花である。こちらの法語の元となったものは阿弥陀経の阿弥陀仏の浄土に咲く蓮華の花のありさまを語った「青色青光 黄色黄光 赤色赤光 白色白光」です。 青色の花びらを持った花は赤色の光を放つことは出来ません。青色

          真宗法語カレンダー 2023年12月 「一人一人がお浄土を飾っていく一輪一輪の花になる」

          2024年 1月 副住職だより 【ふるさと】

          副住職だより 法話【ふるさと】  先月数年ぶりに出生地である群馬の母の実家に帰りました。僅かな時間でしたが祖母に会う事が出来、本当に嬉しく思いました。最寄りの駅から実家まで祖母と一緒に歩いたのですが、駅前のヨーカドーが無くなっていたり、建設中のマンションがあったりと移ろいゆく日々の中で故郷も徐々に変わっている事を実感しました。  世界各地では紛争なども起きていますが、かつて慣れ親しんだ故郷は状況や環境次第で変化し、また故郷そのものが失われてしまう事もあるかもしれません。

          2024年 1月 副住職だより 【ふるさと】