卵巣嚢腫発覚から卵巣摘出までの軌跡(境界悪性嚢腫)#1
どんなお話?
私自身の体験談をまとめたものです。
卵巣嚢腫発覚から左の卵巣を摘出手術をし、そして今に至るまでを振り返るものです。
2017年10月に左の卵巣が腫れていることが判明し、5年後の2022年11月に開腹手術をしました。
病理診断上は「上皮内癌を伴う粘液性境界悪性腫瘍」と記載されています。
手術時の卵巣の大きさは20センチほど。
赤裸々に、診断書などに基づく正確な当時の状況をお伝えするとともに、当時のメンタルについても触れていこうと思います。入院時の便利グッズや手術後のケアについてもお伝えできればと思います。
長くなりますが、どうぞお付き合いいただければ幸いです。
私のこと
はじめまして、gukkiと申します🌷ざっとこんな女です。
手術時は28歳(現在29歳です)
東京在住 IT企業勤務の週一出社ほとんどリモートワーカー
持病:潰瘍性大腸炎(中等症)
アレルギー:花粉、一部の果物(桃やメロンなど)、金属(シルバーはNG、ゴールドも10K 未満はNG)
性格は、楽観的・めんどくさがり・病院が嫌い(これがのちに仇となります)
自覚症状は、ほとんどなかった
婦人科で「卵巣が腫れていますね〜」と言われる(4㎝)
2017年10月。(手術から5年前のこと)
当時、膀胱炎で血尿が出てしまい、子宮からの不正出血かもしれないと思った私は自宅近くのレディースクリニック(婦人科)へ行きました。
ちなみに婦人科にかかったのはこの時が初めてでした。
当時、23歳だった私ですが、子宮がん検診や乳がん検診なども受けたことがありませんでした。
クリニックで尿検査とエコー検査を受け、診察室で先生から言われた言葉です。
「子宮からの不正出血ではなく、血尿ですね。恐らく膀胱炎でしょう。
ただ、卵巣が片方腫れていますね〜。通常の大きさが2〜3センチほどですが、gukkiさんは4センチあります。
生理周期の影響によって腫れているように見えることもあるので、生理が終わったタイミングでもう一度受診してください。このまま大きくなると捻転と言って捻れて激痛に襲われるので、定期的に診ていったほうがいいです。」と、先生はおっしゃっていました。
そして、何事もなかったかのように定期検査を受けない女
説明を受けた私は「ほえー、そうなんですかー。わかりました!」と言い、クリニックを後にしてから、そのクリニックに二度と足を運ぶことはありませんでした。
まあ、そうですね。面倒だったんです。
血尿は処方された薬で落ち着き、仕事も忙しく、平日は病院に行く暇もなく、そして何事もなかったかのように定期検査を受けずに4年が経ちます。
今思えば、年を重ねるごとに生理痛が重くなっていたかも
もともと生理は、人より軽めの症状だと思います。
これは卵巣嚢腫とはあまり関係ないかもしれませんが、参考までに生理時期の状況をお伝えします。
生理周期は記録していませんでしたが、不定期でした。
20代後半になってから生理1日目〜2日目は血の量がかなり多く(大きいナプキンしていても漏れそうになる)、4日目には生理が終わっていました。そのため、1日目〜2日目は仕事はかろうじて出来るものの、腰痛や腹痛が強かったです。
ただ、卵巣摘出手術後の生理の重さは手術前と比べると症状は軽く感じます。そもそも、卵巣が片方なくなったので、それによる血の量や負担も軽いだけかもしれませんね。(因果関係は特に医師からは説明を受けていませんのでご参考程度に)
4年後、再び「卵巣が腫れていますね」を言われる(5㎝)
2021年11月、持病の潰瘍性大腸炎が悪化して入院治療を受けます。
(潰瘍性大腸炎の話)
潰瘍性大腸炎は、大腸が炎症を起こして激しい腹痛や下痢・血便などの症状があります。私の場合は、潰瘍性大腸炎の患者ではあったのですが、安定期が長く生活に支障がありませんでした。
当時、転職・引越しなど大きな環境の変化もあり、ストレスの影響で悪化してしまい、1ヶ月ほど入院治療をしています。
入院したのは、東京の大きな大学病院の消化器内科の病棟。
入院してすぐに症状を確認するため、大腸内視鏡検査や血液検査、CT検査など様々な検査を行いました。
病室でくつろいでいると、
看護師さんがやってきて「産婦人科の先生から話があるそうです」と言われ、指定の時間に婦人科の病棟へ行くことになりました。
点滴を引きずりながら、『そういえば結構前に卵巣が腫れていると言われたことがあったな』と思い出していました。
診察室には強そうな女性の先生が座っており、こう伝えられます。
「大腸を確認するためのCT検査で左の卵巣が腫れていることがわかりました。gukkiさんは5センチほど大きいため、このままですと手術も視野に入れて診ていく必要があります。」
このタイミングで初めて手術と言うワードを聞き、思わず「え?手術が必要なんですか?!」と聞いてしまいました。
先生からの説明はこうでした。
「5〜6センチの大きさは手術をする大きさです。
ただ、卵巣に血が溜まって大きくなっているケース※も考えられるため、ピルを飲んで生理を抑えつつ、定期的に様子を見ていきましょう。
ただ、何も変わらない場合は手術が必要です。」
※チョコレート嚢腫の場合は、ピルなどの薬で治療が出来る場合があります。以下ご参考までに。
女性医師の淡々とした説明を受けながら、私の頭にはいろんな不安が飛び交っていました。
『どんな手術なのか』『子供は産めない体なのか』『手術する時は仕事を休む必要があるのか、その場合どれくらい休むのか』などなど。
なぜかその時は、頭に浮かんだハテナを先生に伝えることが出来ず、ただ「はい、わかりました」と物分かりのいい女風に話を聞くしかできませんでした。
追い討ちをかけるように、子宮がん検診で引っかかる女
また、子宮がん検診を受けたことがなかったため、子宮がん検診を受けることになりました。
そして、結果は「子宮頸部異形成」子宮頸がんの前段階の状態です。
病理診断は「LSIL/CIN1」と記載されており、一番軽いレベルのものでした。
東京都福祉保健局のHPによると、CIN1と診断される確率は25%だそうですね。
話逸れるけど、子宮頸がん検診って痛すぎやしないか?
本筋から逸れますが、婦人科の検診って最高に嫌です。
どうしても慣れません。
子宮エコーも嫌ですが、子宮頸がんの精密検査はもっとしんどいです。
子宮頸がんの精密検査は、子宮内部の細胞の一部を採取する検査なのですが、ツーンとした薬剤を子宮の入り口に撒かれて、放置され、そのあと細胞をつまみ取られ、個人的に苦しい検査でした。(大腸内視鏡検査とならぶ苦しみ)
私の場合は、半年に一回は子宮頸がん検診をしなければなりません。
卵巣嚢腫の経験から、早期発見の重要さを痛いほど感じたため、嫌ではありますが、これからも我慢して病院へ行こうと思います。
このあとの卵巣嚢腫のお話でも出てきますが、私は手術が決まるまで固定の担当医がいませんでした。
そのため、手術が決まるまでの定期検診は色んな先生に対応してもらっておりましたが、先生によって検診の痛みレベルは差がありました。
あくまで個人的な意見ですが、やはり女性医師の検診は痛みが少ないです。
こちらとしても同性で安心しているため体に力が入りすぎていないのかもしれませんが、女性医師のほうがソフトタッチで苦しみが少ないです。
(これは本当に個人的な意見ですので怒らないでください、男性の先生にも感謝はあります、ありますが、痛いんです・・・)
次回は手術が決まった時・手術前後のお話です
次回は、ピル治療が始まり、その1年後に開腹手術をするまでのお話を書いていきます。
ピルって副作用あった?
どんな具合で卵巣が20センチも大きくなっていったのか
手術前と手術当日、そして手術後
などなど