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「ギルドケア」の支援エピソードを一つひとつご紹介したい―第0回

現在の社会にはなじみにくい特性を持った方々に向け、私たちは「ギルドケア」という支援活動をつづけています。「保護を与えるのではなく、機会を与える」姿勢を大切に、一人ひとりの状況に合わせて調整しながら支援しています。

ギルドケアについてはコチラの記事で紹介しています。

たとえば「境界域知能」の方など、今の社会に生きづらさを感じる方々の実態を私たち自身もさらに深く理解したい。また多くの方にもこの状況を知っていただきたい。そしていつか一緒に彼らの支援に取り組む仲間になっていただけたら。
そんな想いのもと、noteでの記事更新をつづけています。

これまでいくつかの記事を通して、私たちの支援活動についてご説明してきました。
説明、という形ではありましたが、自分たち自身がその活動の輪郭をなぞるような作業だったように思います。
おかげで、概要については段々とつかめてきたのかな、という感じがします。

ですが、活動の本質は日々の支援活動一つひとつにあります。
私たちが日々どんな方と接しているのか。
現場ならではの温度感なども知っていただきたい。

そこで今後、シンプルにエピソード的な事例を書いていくつもりです。
どんな方のお話をしていくのかのイメージを持っていただければ嬉しいです。

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支援を通じて社会に復帰された方の事例 一例

支援活動「ギルドケア」は、社会への復帰・自立を希望される方々に向けた、枠を設けない支援をおこなう活動です。寮や食事の提供をはじめ、携帯貸与、身分復活支援、車購入支援など支援内容は多岐にわたります。

◎男性50代 一般募集から入社
療育手帳を持っており、家族と同居中。落ち着きがなくよく話す傾向があるが、仕事は一生懸命で10年以上弊社で働き続けている。

◎男性60代 社会福祉協議会から紹介
長い期間引きこもりを経験。就労はしたことがなく、収入もない中生活保護を受けていたが就労を弊社で始め、現在では生活も安定。本人の希望通りに自立に成功した方の一人。

◎男性30代 NPOジョブステーションから紹介
弊社の食事会見学から週1回の就労を半年続け、一年をかけて引きこもり状態から週4回の就労までできるように。その後1年フルタイムで就労して内勤者に昇格し、今は車の
免許をとり、職業訓練校で電気を学び転職していった。

◎女性30代 社会福祉協議会から紹介
派遣切りで住まいを失う寸前まで経済的に困窮していたが、弊社の寮に入寮し生活力を取り戻した。現在は転職して元気にやっている。

◎男性50代 市役所から紹介
親が他界したのをきっかけに30年の引きこもり生活を脱し、就労を弊社で始めた。仕事もまじめで継続中。気が弱いところはあるが、一生懸命真面目に働いている。

◎男性40代 市役所紹介
他社で就労できなかった中当社に出会う。真面目に就労を続け5年たって本人希望で内勤者に昇格。会社の車購入支援制度を使い車を購入。

◎男性50代 市役所紹介
仕事上では問題ないが、うつ病・統合失調症があり人とのコミュニケーションが苦手。根気よく向き合う中で、病気も和らぎ対人関係も良好になっていった。現在は転職し、弊社の取引先の会社に就職。

◎男性20代 NPO紹介
心身ともに良好だが、お金の管理が苦手で困窮状態で入社。生活費を定期的に渡しながら生活力は回復。現在では内勤者として就労中。

◎男性20代 市役所紹介
心身ともに良好。転職を繰り返すうちに住まいとお金が無くなり弊社に入寮。2年頑張ってステップアップで転職。

◎男性20代 市役所紹介 DV
親からのDVで市役所と連携しシェルターかわりに入寮。真面目な性格で資格も取得。現在はステップアップで転職。

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事例を紹介するために振り返っていると、本当にさまざまな生きづらさを抱えた方がいるな、と実感します。
自立の意思を持った方たちの支援に携わることで、私たちも何かを得ているのかもしれません。
次回以降の記事で、彼ら支援対象者と関わったスタッフの声も含めてお伝えしていきたいと思います。

今回もお読みいただき、ありがとうございました!

おまけ:Instagramのご紹介

私たちは定期的に懇親の場として食事会を開催しています。仕事の場では時間や役割を気にして、話しにくいことだってあります。だから気楽に、お互いが一人の生活者に戻って不安も希望も話し合える場をつくっているのです。下記Instagramでは、自社の畑で採れた野菜をつかい季節や行事を反映した献立や、食事会の様子などを発信中です。よろしければ、ぜひご覧ください。フォローもいただけると大変うれしいです!

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