本当の鰻
気持ちをスカッとさせるために、鰻をを食べました。
しかも、中国産。
たま~に、吉野家の牛丼みたいに無性に食べたくなる食べ物の一つ。
ただ、高いので牛丼みたいに気軽にとはいきませんが、中国産だって、それなりの味です。
充分、充分。
しかし、鰻に梅干しはあたるとありますが、本当なのでしょうか?
以前に本当の鰻を食べたことがあります。
あ、中国産も本当の鰻なんですが、国産の鰻だとなんか、本当の鰻のようにに思えます。
智恵子抄の智恵子みたいに、
「東京に空が無いといふ、ほんとの空が見たいという。阿多多羅山の山の上に毎日出ている青い空が智恵子のほんとの空だという。」
そんな感じでしょうか。
まず、国産はふっくらとしています。
そして、香ばしい炭の香りがたまりません。
ほろ苦い肝吸いで流すのには惜しいですが、思い切って鰻を喉の奥に流し込みます。
また、あのタレが実にいいですね。
舌に甘く纏わりつく味わい、そして、ピリッとくる山椒。
何と言っても、厚い旨みがある。
スタミナを貰っている充実感もある。
しかし、味は不思議なもので、その人の味覚のセンスにも依るのでしょうが、「美味しい」ものにはなかなか巡り合えないものです。
ラーメン、日本そば、イタリアン、中華、居酒屋、いろんなお店がありますが、「これはっ!」と言うお店に出会うことはごく稀です。
逆に言えばそれだけ、味と言うものの深さがそこにはあるのかも知れません。
まあ、お腹が空いていれば何でもおいしく食べれる訳ですが。
子供の頃、晩御飯食べてて「うまくないなあ~」なんて言うと、母親が「腹が減ってないからだ」なんて言われたものですね。
時代が移り変わり、飽食の時代になり、人は贅沢になったのかも知れません。
いや、贅沢になったのですね。