対話の中にある学びのチャンス
はじめに
昨日も朝イチからトレーナーの方のセッションがありました。
この方は、普段の運動指導やトレーナービジネスを進める中で感じた疑問点などを質問してくださり、それにお応えする形でセッションを進めることが多いのです。
もちろんこれもお仕事として少しでも参考になるお答えになるよう、考え抜いて返答しているのですが・・・
実際には僕の方こそ勉強になっているのです。
いや、この方とのセッションだけでなく、毎日お客様の疑問点に答えることこそが僕の学びにつながっていると日々実感しています。
今日はそれについて書きたいと思います。
社会心理学的視点からの学び
僕だけでなくパーソナルトレーナーが他のトレーナーやフィットネス愛好家からの疑問や悩みに答える過程で得られる学びについて考えてみましょう。
このような交流は、ただ単に知識を共有する以上の価値を持っていると感じています。
社会心理学の観点から見ると、他者とのやり取りは自己成長、知識の深化、そして社会的スキルの向上に大きく貢献することがわかります。
知識の多様性とバイアスの解消
他者からの質問に答えることは、自身が普段接する情報の範囲を超えた知識に触れる機会を提供します。
人は知識や情報を探求する際、無意識のうちに自分の興味や既存の知識に基づいて選択をします。
例えば本を選ぶにしても、YouTubeの動画を選ぶとしても、自分の好みが反映し、バイアスがかかっているわけです。
しかし、他者の視点からの質問には、自分では気づかなかった疑問や新たな知識が含まれていることが多く、これが学びの多様性を広げることにつながると実感しています。
コミュニケーション能力の向上
質問に答える過程で、どのようにして情報を明確かつ効果的に伝えるかを学びます。
これは、コミュニケーションスキルを磨き、他者との関係構築に役立ちます。
また、理解しやすい説明を行う能力は、指導者としての資質を高めることにも繋がります。
エンパシーの発達
他者の疑問や悩みに耳を傾けることで、エンパシー、すなわち他者の感情や立場に共感する能力が養われます。
これは、人間関係の質を高めるだけでなく、クライアント一人ひとりのニーズに合わせたカスタマイズされた指導を行う上で不可欠です。
しかしそんな風にクライアントやトレーナーの方々との会話を自己の成長に活かすためには受け入れる側の自分のマインドセットが重要です。
自己の成長を促すためのマインドセットとは?
僕はもともとそんなに人の話を聞くタイプではなかったのです。
しかし多くの方のご質問や疑問に答える中で、自分のマインドセットを変えることで、聞くことが楽しくなり、そしてそれが自己の成長にとても役に立つことが分かったのです。
それ以来、積極的に聞き、受け入れ、自分のこと以上に考え、答えを出すようにしています。
その際のマインドセットは以下の通りです。
開かれた心で聞く
他者の質問や意見に真摯に耳を傾けることで、新たな知識や視点を受け入れる準備ができます。
自己反省に結びつける
受けた質問や提供した回答を振り返ることで、自身の理解や信念に対する反省の機会とします。
多様性を尊重する
異なるバックグラウンドを持つ人々からの質問は、多様性を理解し、受け入れる大切さを教えてくれます。
エンパシーを深める
他者の立場に立って物事を考えることで、より包括的な指導者になるための基盤を築くことができます。
結論
他者からの質問に答えることは、単に知識を共有するだけでなく、社会心理学的な視点から見ると、自己成長と社会的スキルの向上に大きく貢献します。
これらの経験を積むことは、パーソナルトレーナーとして、また一人の人間として、より豊かな人生を歩むための基盤を築くことになるでしょう。
このような学びの価値を認識し、他者との交流を積極的に行うことで、人は知識の深化、自己の成長、そして他者とのより良い関係構築を実現することができます。
他者からの質問に対する回答は、自己の学びや成長に大きく貢献すると同時に、社会心理学的な視点から見ると、人間関係の構築やコミュニケーション能力の向上にも繋がります。
この相互作用を理解し、他者とのやり取りを積極的に行うことで、トレーナーはより 進化した指導者へと成長することができのだと考えています。
もちろん僕自身もまだまだ進化の途中ですが・・・