パーソナルトレーニングジム運営の成功の鍵:カテゴリーエントリーポイント(CEP)の多様性
はじめに
以前のnoteでも書きましたが、現在発売中の『Fitness Business』誌 No.131の特集「パーソナルジムの成功要件」の中で約6パージにわたって私 岩沢陽介のインタビュー記事を掲載していただきました。
このnoteではその中で話している「パーソナルトレーニングジムの運営において複数のカテゴリーエントリーポイント(CEP)を持つことのメリット」について書いています。
ぜひ最後までお読みください。
ジム運営に関する一般的なカテゴリーエントリーポイント(CEP)とは
カテゴリーエントリーポイント(CEP)は、顧客がビジネスやサービスと初めて接触する機会やポイントを指します。
ジムのような会員制ビジネスにおけるCEPは、様々な顧客層がサービスに興味を持ち、参加しやすくするための「入口」の役割を果たします。
例えば、ジムでのCEPは次のようなものがあります:
1.無料体験クラス
新規顧客がジムの雰囲気やトレーニングプログラムを試す機会を提供します。
2.健康セミナー
栄養や健康維持に関する知識を提供し、健康に関心のある人々を引きつけます。
3.オープンハウスイベント
地域コミュニティの人々を招待し、ジムの設備やプログラムを紹介します。
4.オンラインコンテンツ
ソーシャルメディアやウェブサイトを通じて、トレーニングのヒントや健康情報を共有し、遠隔地の人々も引きつけます。
5.特定のニーズに応えるプログラム
シニア向けの低強度トレーニング、妊娠中の女性向けのエクササイズクラスなど、特定の顧客層のニーズに合わせたサービスを提供します。
これらのCEPを通じて、ジムはさまざまな背景や関心を持つ人々に自分たちのサービスを紹介し、広範囲の顧客層を魅了することができます。
CEPは、顧客がそのサービスに最初に触れる点であり、強い印象を残すことで、長期的な関係構築の礎を築くことが可能です。
Questが考えるCEPの多様性とは
一般的には上記の通り、新規顧客との接点をCEPというわけですが、Questの場合、それを対象者とその目的別に分けてターゲットとする層に訴えることで集客につなげました。
それは以下の通りです。
1.もっと動けるようになりたいスポーツクラブメンバー、フィットネス愛好家
2.勝ちたい格闘家、アスリート
3.痩せたい、キレイになりたい一般層
4.より健康になって生活の膝を高めたい一般層
5.痛みなく動けるようになりたいシニア層
6.上記の人たちを対象に指導できるようになりたいトレーナー
このように「対象者」と「その目的」をより多様化させることで、ターゲットを絞り込まず、訴求する人口のパイそのものを大きくすることを考えて取り組みました。
CEPの多様化のメリット
日本におけるフィットネス人口は4%以下と、先進国の中でも際立って低い数値を示しています。
このような状況では、フィットネス業界において、限られた市場を巡る競争はより激しさを増しています。
しかし、「Quest」では、カテゴリーエントリーポイント(CEP)を複数確立することで、オープンから10年間にわたって多くの顧客を集めてきました。
以下にCEP多様化のメリットについて書きます。
1. 市場の潜在的多様性の活用
今現在はパーソナルジムに通っていないとしても、そこで得られる恩恵を享受したいと潜在的に無がっている人は世間には多く存在しています。
CEPを複数持つことで、さまざまな年齢、体力レベル、トレーニング目的を持つ人々へアプローチできます。
これにより、ターゲットとする顧客層を幅広く捉え、市場の潜在的な多様性を最大限に活用することができます。
2. ビジネスリスクの低減
単一の顧客層に依存するビジネスモデルは、市場変動や顧客ニーズの変化に非常に脆弱です。
CEPを多角化することで、これらのリスクを分散し、より安定したビジネス基盤を構築することが可能になります。
3. 差別化と競争力の強化
独自のCEPを通じて、他のパーソナルジムやスポーツクラブとの差別化を図ることができます。
これにより、競争の激しいフィットネス業界において、顧客に選ばれる独自の価値提案を確立することができます。
Questの実践例
Questでは、シニア向けのソフトな運動プログラムから、アスリートのパフォーマンス向上を目指す高強度トレーニングまで、幅広いCEPを提供しています。
ではシニア層を例にとって、どのように集客したのかご説明します。
1.シニア層に対する「年齢別メンバーカテゴリー」を新設し、料金やサービス内容の改定をする
2.それを既存のシニアのメンバーに適応する→価格がやすくなりお得にサービスを受けられる
3.その事を既存のメンバーにお友達や家族に口コミで伝えてもらう
4.それと同時にSNSに「膝痛に悩むシニア向けの有効なトレーニング方法」の情報をアップする
5.そのSNSにも「シニア向け年齢別メンバーカテゴリー」の新設をうたいシニア向け入会キャンペーンを行う
このように一つのシニア層というターゲットに向けて
1.商品の見直し
2.既存メンバーへのサービス向上
3.口コミの依頼
4.SNSによる有効な情報発信
5.販促キャンペーン実施
を同時進行で実施するわけです。
この手法はターゲットとその目的を変えても有効で、その時々で集客するターゲットを決めてCEPを多様化させます。
これにより、多様な顧客のニーズに応え、継続的な成長を実現しています。
まとめ
パーソナルトレーニングジム運営において、CEPの多様化は単なる選択肢ではなく、成功への必須条件です。
顧客の多様性を認識し、それぞれに適したエントリーポイントを提供することで、ジムは持続可能な成長を達成し、より広い市場へアクセスすることが可能になります。
「Quest」の取り組みはこのような戦略を通じて、不確実性の高い市場環境においても安定した基盤を築き、さらなる成功を目指すモデルとなっています。
でも本当に大切なのはここからです
ではこのように多様なCEPを設定し、営業活動を行なったとしても問い合わせがあった見込み客を取り逃しては意味がありません。
Questでは問い合わせをいただいた場合「初回無料カウンセリング」につなげます。
そしてお問合せからの成約率はほぼ100%です。
それを実現するためには「カウンセリングスキル」の「基本から応用」を知り実行することが重要です。
そこで次回のnoteではQuestで重要視している独自のカウンセリングスキルについて書きます。
気になる方はぜひフォローをしてお待ちください。
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございます!
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