母が昼寝をするわけ
そうですね、よく寝る子でした。昔から・・・・
わたしがあんまり寝てばかりいるので、子どもたちが小さい頃はよく『ずるい』と言われました。まぁ、そうですよね、自分にも経験があります『お母さんは学校に行かなくていいし、勉強しなくてもいい』なんて思ってましたから、子どもたちより少しばかり長生きしているわたしはずる賢く、これはお母さんが『子どもの頃から兼ねたかった夢だ』と子どもたちを説得したのです
とにかくわたしは昔から朝が弱くなかなか起きれない子で、毎朝起きるたびに『いつか好きなだけ寝れいられる』『いつか起こされなくても済む日が来る』とその日を夢見ていたものでした。小学生でしたから、大人になって学校に行かなくなれば『いつまでも寝ていられる』日が来ると信じて疑わなかったのです
・・・・が、よくよく考えてみましたら、順当にいけば学校が終われば会社に出掛けていかなければいけないのでは?…ということを忘れていた。というより、そういう自分の将来を想像できなかったというのが正しいかもしれない。それに、毎朝いやな思いをしながら寝起きの悪いわたしを起こしていた母は、家の中で一番に起きていたではないか。そしてわたしも今はその母親だった
そこでようやっと気づいた・・・・
『学校が終わっても寝ていられない』と…。どんなに落胆したことか、あの時のショックはたとえようがないほど相当なものだった。まんざらわたしも自分のことをよく理解できていたようで、実際はしばらくニートだったし、頑張って社会に馴染もうとしても契約だったりバイトだったりで、正社員だったことは一度しかない
朝起きなければならないことは当たり前のことなのに、どうしてこんなにも起床時間にこだわるのか、未だ早起きしたときなんかは『みんなが出掛けたら二度寝する』と必ず思いますし、昼寝は日課のようになっている。こんなに怠惰では仕事なんてできるわけがない。やることがなければ『寝よう』と思ってしまう・・・・ただ家にいたって、やることは山ほどあるのに
たかだか寝ていられないだけで、そんなにもショックを受けてたって考えるとものすごく自分がちっさいように感じますが、よっぽど寝ていたかったんだと思います
よくよく考えたらわたしは、とても小さい頃から寝つきが悪く眠りも浅かった。そして記憶の中に在るあれが「金縛り」だったのだとしたら、わたしは毎日のように自由にならない夜や息苦しい朝を迎えていた。時に鼻血を伴いながら・・・・そして、妄想との境がないほどにたくさん夢を見ていた。おそらく眠れていなかったのかもしれないと、今なら解る
それでもいつかは! いつかは『いつまでもゆっくり寝ていられるはず!』と、これまた女でありながら無謀にも淡い夢を抱いておりまして・・・・今に至る
学生時代はみんなが部活やバイトに勤しんでいた時間をすべて寝て過ごしていたと思う。だけど、やっぱり自由が利かなかったり息苦しかったりしたものだった。そのうち金縛りが気持ちいいものになり、自分で仕掛けることも可能になった
そう、だからこそわたしは『自分の夢をかなえた』にすぎないのだ…と、子どもに訴えましたが、いつまでもそんな屁理屈は通りませんわね。 だから、うっかり寝過ごして夕飯を作り損ねてしまった時は『具合が悪い』と言い訳をしている。それも今は通じているのか解らないけれど、母も時にはさぼりたいんです、家事を。いや、いつもか (;^_^A
わたしはただ寝ていたいだけなのかもしれない。それってやっぱり無駄な時間なのかな? 早起きしないのはもったいないと思いますか?