【冒険の物語No.250】「虫を食べて気づいた、偏見という壁の向こう側」
■ 先日の海外出張で、思いがけない出会いがありました。
道端の屋台に並ぶ、黄金色に輝くさなぎの山。
私の目を引いたのは、その不思議な光景でした。
地元の人々が当たり前のように買い求めていく姿に、
なぜか心が躍りました。
■ 「食べてみようかな」という気持ちと「やめておこうかな」という気持ちが、心の中で綱引きを始めました。
見慣れない食べ物に対する不安は確かにありました。
でも、地元の人々が笑顔で食べている様子を見ていると、その不安も少しずつ溶けていきました。
結局、「こんな機会はそうそうない」という好奇心が勝ちました。
パリパリっとした食感と、意外にも香ばしい風味が、私の固定観念を優しく溶かしていきました。
■ このさなぎとの出会いは、私に大切なことを教えてくれました。
見た目や先入観で判断することが、どれだけ多くの発見や喜びを奪っているのか。
その国では当たり前の食文化が、私たちには異質に映るように、価値観は実に相対的なものです。
むしろ、その「違い」こそが、新しい発見の入り口なのかもしれません。
日常から一歩踏み出す勇気が、私たちの世界をどれだけ豊かにしてくれるのか、身をもって感じた瞬間でした。
■ よく「郷に入っては郷に従え」と言いますが、それは単なる同調ではないと思います。
その土地の文化や習慣を、心を開いて受け入れようとする姿勢こそが大切なのではないでしょうか。
私たちの「当たり前」は、世界の中のほんの一部の「当たり前」に過ぎません。
それを知ることは、自分自身の価値観を広げることにもつながります。
この小さな「食」の冒険が、私の世界観を確実に豊かにしてくれました。
■ 帰国して思うのは、「挑戦する」ということの大切さです。
慣れ親しんだ環境から一歩外に出ることで、新しい発見が待っているかもしれません。
それは食べ物かもしれないし、人との出会いかもしれません。
大切なのは、その一歩を踏み出す勇気を持つことなのでしょう。
今回の経験は、私の「当たり前」を見直すきっかけとなりました。
■ これからも、新しいことにチャレンジする気持ちを大切にしていきたいと思います。
それは必ずしも大きな冒険である必要はありません。
日常の中の小さな「はじめて」でも良いのです。
そんな些細な挑戦の積み重ねが、きっと人生をより豊かなものにしてくれるはずです。
皆さんも、今日からできる小さな冒険を、始めてみませんか?