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政府の赤字を黒字にすると…
どこかの総理大臣は、全く減税をする気がないらしい。そして、あろうことか増税も視野に入れているらしいとの声を聞くし、政府の赤字を減らすことが先決とも聞こえてくる。
いろんな方が声を上げているが、政府の借金は、国民の借金だから何とかしないと……新聞、テレビなどのメディアや有識者と呼ばれる方々まで、そういう流れを作っている。
政府の赤字を黒字にすると、一体どういうことが起きるのか?シンプルにこのことを例えてみたい。私が考えるのは、以下のような例だ。サッカーがお好き方、よぉく読んでいただきたい。
設問:A、B、C、3つのサッカークラブが、サッカーのリーグ戦に参加する。その大会は合計3試合の開催。各クラブ2試合をして優勝を決める。
ここで、2つのクラブ(A、Bとしよう)が、必ず得失点がプラスになるには、どういった成績になるか?
サッカー好きの方なら、たちどころに答えていただけると思う。
正解は、以下のような場合だ。
A 1勝1分け 勝点4 得失点+
B 1勝1分け 勝点4 得失点+
C 2敗 勝点0 得失点-
得失点がどういった状況であっても、AもBも両方とも、プラスになるには、以上な場合しか考えられない。つまり1位2位クラブの直接対決がドロー。そして、A、B両方ともCには勝ち切って勝点3を獲得する場合だ。
これを経済に置き換えるとこうなる。
A=家計、B=企業、C=政府
である。
スポーツと経済の関係は、瓜二つだ。勝敗と売買、得失点と貸借関係、いずれも勝ちが一つ付けば、負けが別のところに一つ付く。誰かに「貸せ」ば、同額の「借りる」が計上される。個々のベースでは勝敗のバラつきはできても、リーグ全体の勝利数の総和と敗戦数の総和は常にイコール。同じことは得点、失点でも言える。リーグ全体のゴールつまり得点数の総和と失点の総和もイコールだ。
つまり、政府が日本経済のリーグ戦において、2位以上を目指しては絶対にしてはならない。それはつまり、家計、もしくは企業が赤字に転落することを意味しているからだ。
ここには注釈がつく。企業は設備投資などが活発になり、儲けるために赤字になる場合がある。が、今はデフレだ。デフレ景気の時に、銀行から借りてまで投資をする企業は少ないはずだ。
日本政府黒字化目標と言うのは、リーグ戦で上位を目指し、家計なり、企業なりの片方、もしくはその両方を下位に蹴散らすことを意味する。つまり、我々を貧乏のどん底に追い落とすことに他ならないのだ。
政府は、通貨発行権がある。全く困りはしない。しかし、我々に通貨発行権はない。そんなことをしたら、「贋金を作った」として、捕まってしまう。我々は資産をとりあげられたら、立ちどころに貧困にあえぐのだ。
タイトルの正解は、「我々国民が赤字になる」だ。
だから、積極財政を進めていただきたい。
政府の負債の総額も増えても、何も起きないから。