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繋がる場としての練習会

8月より毎週木曜日の夜に女性向けのランニング会を始めました。

ランニングの指導に携わる大きな理由はなんなのか考えてみると、相手がランニングを通してより有意義な生活を送ってもらうことです。
そのために軸となるのが以下の3つじゃないかと考えました。

成長、自律、繋がり

個人が成長し、自分を律し、その中で人との繋がりを感じる姿を近くで見るのは面白く、ランニングを通して一人一人のストーリーを垣間見れることがコーチングのいい点だと思います。

速く走れるようになることが全てではないのはもちろんのことですが、当然やるからには速く走りたいものです。ただ走るだけでいいならわざわざ指導を求めたりはしないでしょう。目標を掲げて頑張る人に「記録や結果なんか気にしなくていいよ」というのはやはり違うかなと。
なので走力の向上、適切な目標設定は有意義な生活に必要と思います。

ただこれまで私自身が競技、指導をやってきた過程で掲げた目標がいつの間にか本人を苦しめ、競技的成長はしているのに生活が苦しそうな人も見てきました。
成長のために正しい目標の置き方をランニングを通して学んでもらえることが大事だと感じます。

運動をしていない人が走り始めれば体力の向上を実感できるでしょう。
なんとなく走ってたら走れるようになったという人も珍しくはないと思います。
しかし体力が上がるほど、次第に気が向いた時に走るだけでは変化が見られない時がやってきます。
生活の中にランニングを行う時間を予定するには自身の行動を律していく必要があります。
出勤前のランニングを始める人もいれば、勤務後にランニングを始める人もいます。気がつけば最初はできないと思っていた時間帯での練習を工夫して行い始める人たちを見ていると個人のストーリーの変化を目の当たりにしているようで面白いです。
こちらから「もっと走ってください」と伝えることはしません。
それでも気がつけば自身のスケジュールを律してランニングを生活に取り入れてくださる姿を見れるのは嬉しいことです。
あるアメリカ人の人気コメディアンは勤勉の定義をこのように話しています。

個人の成長を実感し、その途中で律することを学ぶ、しかしその先にあるものが孤独だった場合、これはどこかで方向性を間違っているのだと思います。
やはり何かを追求する過程で同じ目標を持った人と繋がることほど嬉しいことはありません。
有意義な生活に欠かせないものの一つに帰属できるコミュニティの存在があり、また個人の成長を最大限にするためにも仲間の存在は必要だと思います。

この繋がりを実現するために、これは指導する相手だけでなく私自身のためでもあり、何ができるかそう考えた時に思いついたのが練習会でした。
イベント形式のように多くの人を集めて行う練習会ではなく、それぞれのストーリーが繋がる練習会、またはランニングの場にしたいという思いがありました。
別々の場所で指導のスタートを切った人たちがどこかの点で一緒に練習をする、私にとってはそれぞれのストーリーが交わる場所のような観点です。

アベンジャーズという映画に魅力を感じる理由も似たようなものかもしれません。
アベンジャーズの映画がただのヒーローが集結する映画ではなく、それぞれのヒーローの映画があり、各ヒーローにストーリーを見てきて、それぞれを知った上である段階で交わる時がくる。その時に各ヒーロー団結して戦うストーリーが魅力的だからです。
なのでアベンジャーズという映画が単体で存在し、そこで初めて各ヒーローの存在を知る場合なら面白みは違ったものになるでしょう。

なので参加者が練習会で感じるものと私が感じるものは異なるかもしれませんが、走力は関係なく、目的を一致させた人が集まると繋がりも自然と生まれるのかなと。
そのためにはただ集まって走るではなく、一緒に乗り越える困難も必要だと思い、メニューも毎回考えています。

目標を持ってランニングという同じ活動をしている人の存在は励みにもなり、日々のランニングにより有意義さをもたらしてくれると思います。

関わる人がランニングを通してより有意義な生活を中心にどんな指導をやるのかをこれからも考えていきます。
長くなりましたが、その手段の一つとして始めた木曜ランニングです。


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原口孝徳
日常からの学び、ランニング情報を伝えていきたいと思います。次の活動を広げるためにいいなと思った方サポートいただけるとありがたいです。。