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船井電機が破産した

FUNAIと言うブランド名をご存知だろうか?

私が学生の頃、Mr.Maxと言う福岡に本社を置くディスカウントストアに行くと、FUNAIブランドのTVがよく置いてあったことを記憶している。

リーズナブルな価格帯で液晶テレビを提供する中堅メーカーのポジションを確立し、1990年代から2000年代に業容拡大したのが船井電機である。

そんな船井電機が、本日破産開始決定を東京地裁より受けている。

まだ、メーカーとして存続していたことへの驚きと直近は非上場化し、秀和システムと言う出版社の傘下にいることに更に驚いた。

液晶テレビは、シャープのAQUOSを初め、日本メーカーがかなりのプレゼンスを発揮してきた。ところが、韓国や中国メーカーが台頭し、シャープ、パナソニック、ソニーなどの大手メーカーは、それぞれに事業を縮小/撤退している。そんな中で、船井電機は、さまざまなチャレンジを進めている。家電量販店のヤマダデンキと業務提携したり、脱毛サロンのミュゼプラチナムを買収したり、秀和システムの傘下に入ったりなどなどである。

その時その時の経営判断はあるが、結果としてそれぞれのチャレンジが功を奏すこともなく、どちらかと言えばシナジーを産むこともなく、破産に追い込まれてしまったと言う印象だ。

ビジネス的には、ヤマダデンキとの提携を踏まえると、傘下に入るのであれば、秀和システムではなく、ヤマダデンキが妥当に見えるし、ミュゼプラチナムを買収するのであれば、そのチャネルにのせられる美容家電があれば良かったのかもしれない(もしかしたら、あったのかもしれないが)

秀和システムへの傘下入りは、当時の経営トップの人的なつながりで決定されたようだし、ミュゼプラチナムはネット広告会社へ多額の負債を抱えてたりで、経営判断がすべてマイナスへ作用してしまっている。

思い出深いメーカーなので、少し残念だが、あの日本航空も破産して立ち直っている。船井電機のアセットに魅力があれば、再びFUNAIが甦る可能性もあるだろう。

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