長谷部監督がついに就任した
川崎フロンターレは、来シーズントップチーム監督として、かねてから噂のあった長谷部茂利氏が就任したことを発表した。
長谷部氏は、神奈川県横浜市出身で、プロキャリアをヴェルディ川崎でスタートし、川崎フロンターレ創設初年度の1997年にレンタル移籍でやってくると15試合6得点を記録している。その後、選手としてはヴィッセル神戸、ジェフユナイテッド市原でプレイし、監督としては、ジェフユナイテッド千葉、水戸ホーリーホック、アビスパ福岡で指揮をとった。
1997年にレンタル移籍でプレイした以外は、川崎フロンターレと接点はないが、神奈川県出身で、プロキャリアを当時川崎をホームとしていたヴェルディ川崎でスタートしたことから、まったく無縁の土地ということもなく、これまで指揮したクラブと比較するとJ1制覇を求められるクラブであることから、長谷部氏としては申し分ない環境ではないかと思われる。
川崎フロンターレとしても、黄金時代を支えた選手や監督が去り、クラブが新たなフェーズに入ろうとしている最中である。技術にこだわり、個を磨き上げ作られるチームは、若き才能を輩出しているが、その突出した才能ゆえに若くして海外移籍へと繋がり、育成とスカウトが追いつかない現状になりつつある。
そのような中で求められるのは、チーム戦術の再構築であり、アビスパ福岡で発揮している手腕を見る限り、長谷部氏はその点に長けているように見える。
2012年に風間氏を招聘してベースを築き、鬼木氏が引き継ぎ花開いたフロンターレらしさを、長谷部氏がどのように進化させていくのかが楽しみである。