12月17日(火) 量を量る
坂口恭平の本を読んでいると、具体的な「量」を考えることになる。そういえば、今は毎日4000字を目標にしている。原稿用紙10枚。なぜだっけ?村上春樹が毎日この量らしい。彼の場合は書くとなるとほとんど小説だろうから、自分の場合よりも時間がかかる。午前中はほとんど執筆に費やすらしい。ただおれの場合は1時間ぐらいで書けちゃう。
坂口恭平も、著書の中で毎日4,000字を目標にしていた気がする。一年で本を3冊出すとすると、日数で必要な原稿用紙の数を割って、という風に丁寧に考えてこの文字数が必要だったはずだ。
じゃあ今自分に必要な文字数はなんなのだろう。とりあえず楽しいからたくさん書いている、では続かない。何か目標があって、自分が納得できていないと身が入らない。
「群像」の新人文学賞の応募規定を調べてみたところ、70枚以上250枚以内の原稿用紙が応募には必要だ。70枚となると、1日10枚書くと1週間。250枚なら25日だから、約一ヶ月。全然分量としては大したことないな。問題はこれが小説でなければならない、ということだけ。小説を1日10枚書くのはきついから、5枚ならどうか。2000字。それなら2週間。一ヶ月かけようと思うと、一日500字。まあ70枚というのは最低字数だから、100枚ぐらいはいるとして、100枚を一ヶ月で書こうとすると1日3枚ちょっと。でもそれだと1年間で12冊の本を書く計算になる。多すぎる。一年で3つ書ければいい方だろう。となると、4ヶ月で1冊。4ヶ月で100枚。1ヶ月25枚。一日一枚も書かなくていい。むしろ、1日一枚書けば、4ヶ月で100枚以上になる。量の計算ってすごい。簡単に本が作れそうな気がしてくる。
問題は、なにを書きたいのかがわからないことだ。今こうして書いているのはすごく楽しい。だが、小説となると重苦しくなる。坂口も、なにを書きたいのかが決まっていないから、とにかく毎朝書いておいて、本を出版するとなった時にその書いたものを使うみたいなことを書いていた。だから、今はひとまず1000字くらいは書いておいて、どんな本を作りたいのか、どんなものに憧れがあるのかをちゃんと考えようと思う。闇雲に4000字なんて馬鹿げてる。10分で1000字は書ける。問題は質だ。量を書くのはだいぶ慣れてきた。
朝ごはんを食べていると、なにやら振動音とキンという高い音がリズムよく流れるので、なんだろうと壁際に耳を澄ますと、どうやら隣人のアラーム音。10分ぐらいずっと流れていた。起きれなかったんだろうな。おはようございます、今日もお互い頑張りましょう。