見出し画像

スパイス香る喫茶飯の後には美味しいスイーツを【カフェ巡り日記】

 11月末日の朝。存在したかも分からない秋の雰囲気を感じなくなり、すっかり冬が顔を見せ始めていました。

 ピリッとした朝の冷たい空気。布団に包まっていたい気持ちを投げ捨て、1日を始める準備に取り掛かる私。

 今日は買い物、副菜の作り置き、掃除に散髪と大忙し。サクッと食事を済ませて、朝から予定を1つずつこなしていきました。

 ……予定を全て終え、一息ついた時には既にお昼時に。そこそこお腹も空いた私は、今日も美味しいものを求めてふらりと散策に出かけました。

・more

 ランチに伺ったのは吉祥寺駅から徒歩5分ほど、LOFTの近くにあります「more」さん。

 以前友人と食事に来た際に、とても美味しく印象的だったため、再訪問いたしました。

 細く少し急な階段を登り、重いドアを開けると、そこにはウッド調で仄暗く、おしゃれなジャズが流れる落ち着いた小さな空間が広がっています。所狭しと並べられたCDの多さにも驚かされます。

 『お好きな席にどうぞ』との事で、2人用のテーブルに座りました。メニューをひと通り眺め、迷いに迷った末に「グリルドジャークチキン」を注文。セットのコーヒーは食後にお願いしました。

 のんびりとジャズに耳を傾けていると『すみません、ジャークチキンは本日品切れでして……』と、店員さんの申し訳なさそうな話し声が。

 え、まさかのラスイチ?これはかなりのラッキーでは??とちょっとした優越感笑。ポーカーフェイスを装いながら、内心にっこにこで待つ事20分ほど。注文の品が運ばれてきました。

 赤、緑、黄、茶色と彩り豊かなワンプレート。見た目が綺麗というだけで、美味しそうと思う気持ちが増してくるのだから不思議なものですね笑。

 鼻をくすぐるスパイスの香りに、私の食欲も最高潮に。ではでは早速いただきます。

 ハーブとスパイスに漬け込まれ、オーブンでじっくりと焼かれたチキン。お肉を切り分けてみると、ナイフ越しでも分かるほど柔らかくしっとりとしています。

 口に入れればハーブとスパイスがふわっと広がり、噛むと閉じ込めていた旨みたっぷりのコッテリとした脂がジュワッと溢れ出てきます。

 なによりこの脂が、あっさりとしたターメリックライスと口の中で絡み合い、完成した完璧な味に。脂質×炭水化物という、至高にして悪魔の組み合わせには困ったものですね笑。

 さっぱりとしたサラダを挟みつつ、ペロリと完食。食べ終わった後でもスパイスのピリピリとした刺激が口の中を占領しています。

 そこへ運ばれてくる食後のコーヒー。爽やかな豆の香りと、しっかりとした苦さのそのコーヒーは、占領していたスパイスを全て掻き消し、口の中をすっきりとさせてくれました。

 美味しいコーヒーを嗜みながら、ふぅ……とひと息。朝から忙しなく動いた体に染み渡るエネルギー。ジャズを聴きながらのんびりと過ごす時間にお腹も心も大満足。

 ぼぅっとしているうちにだんだんと混み合ってくる店内。ならば長居は無用と、コーヒーをぐいっと飲み干してお店を後にしました。

・喫茶 うろひびこ

 お腹をしっかり満たした私。食後の運動がてら、買い物を楽しみつつのんびりお散歩。

 ふらふら歩いているうちに、こちらも以前訪れた「うろひびこ」さんの前を通りかかりました。

 するとどうでしょう。これまた美味しそうなメニューが書かれた看板が目に入ってきました。

 信州林檎のベイクドチーズケーキ……。絶対美味しいやつだ。というか、りんごテイストのチーズケーキって食べた事ないかも……。このパイ付きっていうのはどういうのか分からないけど、とすっかり興味津々の私。

 お腹にはまだ余裕があるし、気になったならば食べるしかあるまい、とすぐに入店。カウンターに座り、「信州林檎のベイクドチーズケーキ」と「潮騒ブレンド」を注文しました。

 待つ事5分ほどでコーヒーとチーズケーキが運ばれてきました。こんがりとした焼き目、たっぷりの生クリーム。その上にちょこんと乗っかっているパイ。見ているだけで幸せになれますね笑。

 見て楽しんだならばあとは食べるだけ。ではでは早速……、とフォークで小さく切り分けてひと口。

 舌触りはすごくなめらかで、チーズのしっかりとした酸味とほんのりと感じる甘さで、何というか大人の味。りんごはシャキッとした食感に、じっくりと引き出された甘さが最高に美味しく、酸味の強いチーズと絶妙にマッチします。

 甘さ控えめの生クリームはチーズとりんごの美味しさを引き立ててくれる最高の脇役。たっぷりあるのも幸せを底上げしてくれます。サクサクのパイをディップして食べてもすごく美味しい。

 ……めちゃめちゃ美味しい、口の中が幸せすぎる。まろやかなコーヒーともよく合うし、これは至高の昼下がりすぎるな、とご満悦の私笑。

 ゆっくりと時間の流れる、優しい雰囲気の店内に感じる居心地の良さ。まだもう少しのんびりさせてもらおうと、ゆっくりケーキとコーヒーを楽しみながら、閉じていた小説に再び手をかける。

 朝の忙しなさと疲れはすっかり忘れて、優雅で美味しく楽しい1日を過ごさせていただきました。


文責:げき

いいなと思ったら応援しよう!