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良い眺めと美味い肉は人を幸せにする【神戸ひとり旅2日目】

 朝、目が覚めるとなんとなく疲れはあるものの、頭はそこそこすっきりしていました。

 昨晩の微妙な体調不良からは取り敢えず回復できた私。しかし、大事を取ってひとまず恒例の朝散歩は控えて、部屋でのんびりすることに。

 ベットの上でぼーっとしていると段々とお腹が空いてきました。昨日あんなに食べたのに、人間って不思議だなぁ……。ということで、まずはホテルの朝食をいただきに行くことにしました。

・ホテルポートピア クラブラウンジ

 時刻は7時ちょうど。着替えてクラブラウンジに向かうと、ラウンジ専用のバイキングメニューがお出迎えしてくれました。

 取り敢えず長めの良さげな窓側の席を確保し、さっそく料理を取りに行きました。

すごく良い眺め

 今回は珍しく、白米ではなくパンを選びました。神戸といえばパンの街ですし、昨日もお夕飯にいただいたパンはかなり美味しかったので笑。

 プレートには「播州百日どりのグリル」や「神戸ビーフのビーフシチュー」、スクランブルエッグにお野菜を少々。それから、大好物のだし巻き卵も取ってきました。

 まずはパンからいただきます。クロワッサンはいわゆる『外サク中モチ』で、噛むたびに染み込んだバターが溢れ出します。塩気も程よく、間違いない美味しさ。

 食パンにもバターがたっぷり染み込んでおり、香ばしい小麦の香りと甘さ、そこにバターの塩気と甘さが口の中で混ざり合い、口いっぱいに幸せが広がります。

 お次はお肉たちを。播州百日どりはなかなかの弾力で噛みごたえも抜群。ぎゅっと詰まった旨みと、それを引き立てる黒胡椒のピリリとしたアクセントが良い感じでした。

 神戸ビーフのビーフシチューはホテルポートピアの看板メニューのようで、結論から言うと確かにかなり美味しい。小さな器にこれでもかとゴロゴロ入っている神戸ビーフは、しっかりと煮込まれているため口の中でとろけ、肉の旨みと甘く上品な脂が舌に絡まるお手軽な天国。

 デミグラスは甘さ控えめで大人の風味。そのまま食べても美味しいし、パンに乗っけていただくのも最高でした。

 合間にお野菜や卵たちを口に放り込み、ものの10分も経たずにペロリと完食。お腹はまだ入りそうな雰囲気。ならばデザートに行くしかありませんね笑!

 コーヒーはアメリカン。メロンやぶどうなどのフルーツに、可愛らしいいちごのデニッシュを持ってきました。

 フルーツはどれも瑞々しくて甘く、コーヒーと一緒に嗜む落ち着いた朝のひと時。

 いちごのデニッシュのいちごもしっかり甘くて美味しいし、サクサクのデニッシュからはバターの良い香りがして幸せを誘います。カスタードクリームは濃厚で甘さもちょうどよく、なによりデニッシュの中までぎっしり詰まっているのが凄く嬉しい。

 あまりの美味しさに嗜むのも忘れてペロリと完食笑。なんならもう一度おかわりを……と思いましたが、後を考えてこの辺りでストップ。

 地上26階の良い眺めと間違いない美味しい朝食を楽しんだ私。部屋に戻って少しゆっくりしてから、荷物をまとめてラウンジで少し早めのチェックアウト。

 飛行機に乗るまでの残り少ない時間ですが、ギリギリまで旅行を楽しみます。

シャトルバス待ち専用の部屋もありますが、1階の広々したロビーでのんびり待つのも中々優雅で楽しい。

・ケシパルーフ

 ホテルからシャトルバスに乗ること20分。神戸三宮駅で降りた私。そこから歩いてやってきたのは昨日も伺った「ケシパルーフ」さん。

 昨日はかぼちゃのレアチーズケーキをいただいたのですが、その時にスタンダードのチーズケーキを食べるか迷った末に食べない選択をしました。

 しかし、お店を出た後も朝起きた後もそのチーズケーキの事が忘れられず、結局再び食べに舞い戻ってきてしまいました笑。

 土日は朝9時30分から開いているとのことで、9時すぎごろにお店の前へ。先頭かなと思いましたが、すでに1人並ばれていました。その後も続々と人がやってきたので、早めにきて正解だったと思うと同時に、それだけ沢山の人に愛されているお店なんだなぁとぼんやり考えていました。

 開店時間になり、カウンターの席へ。昨日も思いましたが、ふわふわとした緑の表紙も可愛いし、中身は相変わらず手書きの温かいメニュー表は何度もページを捲りたくなってしまいます笑。

「ケシパール」さんは2階のお店。
ここは9階にある「ケシパルーフ」さん。
ケシパルーフさんでも、メニューの表紙には「カフェケシパール」と書かれているようです。

 今回は定番の「ザ・チーズケーキ」と「ティラミスラテ」を注文。朝イチということもあり、5分ほどで商品が到着しました。

 これはチーズケーキが小さいわけではありません。ティラミスラテの器が妙に大きんです笑。

 先ずは冷えた体を温めようと、ティラミスラテからいただきます。

 ティラミスラテはココアとエスプレッソ、そして面白いことにカマンベールチーズを使用しているそう。店員さん曰く「ひと口目は混ぜずに啜るのがおすすめです」とのこと。

 おすすめされた通りにひと口目は啜ってみました。エスプレッソの苦味にココアの濃厚なコクの中に、確かにカマンベールの香りと塩気を感じます。

 意外にもこの3つは喧嘩せず、むしろ相性抜群でした。それぞれの風味を感じてから口の中で混ざり合い、ちゃんとティラミスが完成します。予想以上に美味しい。

 さてさて、前日から思い焦がれていたチーズケーキもいただきます。

 チーズケーキはみっちりと詰まっていて、しっかり感じる酸味と程よい甘さが丁度良かったです。また、食べ進めるほどにチーズの風味が変わるのもなかなか面白く、後半からほんのり感じる塩気が絶妙。全く飽きのこない素晴らしい美味しさ。

 食べずに諦めることもできたけれど、やっぱり食べにきて良かった!口いっぱいに感じる幸せを噛み締めながら、神戸という街での最後の食事をゆっくり楽しみました。

・LE PAN神戸北野 伊丹空港店

 神戸三宮駅からシャトルバスに揺られて1時間、帰りの飛行機に乗るためにやってきたのは伊丹空港。

 神戸発の飛行機は1日に2便、その上早朝と深夜という何とも言えない組み合わせ。新幹線でも良かったのですが、年末で混み合いもすごそうだし、何より乗る時間もそこそこ長そうだなと思った結果、大阪から飛行機に乗って帰ることにしました。

 時刻は12時30分。折角なら大阪らしいものをお昼ごはんにと思ったのですが、なにせ当然こちらも帰省ラッシュで大混雑。どこのお店も中々の行列ですぐには入れそうにありませんでした。

 そんな中で偶然目の前で並びが途絶えたお店がありました。それが「LE PAN神戸北野」さん。ラッキー!と思い、すぐに列の先頭に並び10分ほどで席へ案内されました。案内された後も続々と人が並ぶのをみて、この日の自分の運の良さに内心ガッツポーズをしていました笑。

 席に着くとモバイルオーダーでの注文。色々迷った結果「特選牛のローストビーフプレート」を注文。セットに「ライス(中)」をお願いしました。パンとライスの2択だったのですが、朝から全く米を食べておらず、ここにきて日本人の性が勝ちました笑。

 そういえば、ローストビーフのイメージ写真にはプレートに肉が一切れだけのっていたなぁ。それってローストビーフなのか?なんてぼんやり考えながら暫く待っていると、いよいよ商品が運ばれてきました。

 ……でっっかくない?ローストビーフって普通薄切りじゃないんだっけ?ていうか君本当はステーキって名前じゃない?と、一瞬で思考回路が疑問と謎の面白さで埋め尽くされました。

 私の中にあるローストビーフの概念が覆された昼下がり。まあ取り敢えず大事なのは味だよね、と早速いただいてみます。

 器に乗り切らないと判断されたのか、内側に丸め込まれているほど大きなローストビーフという名前の肉の塊。手前にはわさび、お盆にはドレッシングの入った容器が添えられています。

 まずは何もつけずにひと口。予想以上に塩胡椒がガツンと効いていてびっくり。赤身の部分はしっかりとした歯応え、脂身の部分は口の中でジュワッととろけて甘さと共に舌に絡まります。うん、すごく美味しい。

 わさびやドレッシングをかけて味の変化も楽しみましたが、私は何もつけずにそのまま食べるのが気に入りました。脂でこってりした口の中をライスでさっぱりさせて、また肉を口に放り込む。何とも至福かつ幸せの時間。

 脂身を食べた時に「ちょっと重いかな……?」と思いましたが、そんな不安も一緒にペロリと完食。それでも、帰るために立ち上がった時には自分の胃の重さにちょっと驚きましたが笑。

 心理的にも物理的にも大満足のランチを終えた私は、まだまだ混み合っているためすぐにお会計。店を出てからは、LE PANさんの「ミルクフランス」を自分のおやつ用に購入し、すぐに登場ゲートへ向かいました。

 年末の大混雑で遅れて到着した飛行機に乗り込み、今年最後のフライトを楽しみました。

JALといえばブドウとピーチのジュース「スカイタイム」
沈む太陽
夕焼けと富士山

 沈む夕日に勇壮な自然。素晴らしい景色を楽しんだ1時間と少しのフライトに、なんだか奥底から湧いてくる多幸感。最高すぎました。

 そして16時45分。羽田空港に無事到着しました。しかし、空港そのものが混雑していたため、最終的に飛行機を降りたのが17時15分でした。

 そこからバスに乗って無事地元に到着。家に帰る途中、お腹が空いてしまい、我慢できなくなった私はお土産に買っておいたミルクフランスを食べながら歩きました。

 中はふかふか、外は硬めのフランスパン。中のクリームはミルク感がありつつも、後味はバターとお砂糖の風味。その甘さが疲労を溜め込んだ体に染み渡ります。焼きたてじゃなくてもすごく美味しくて、パンの街神戸というのは伊達じゃないんだなぁと何様目線で考えながら、今回の旅行も素敵なものにすることができました。

 ……というわけで、2024年最後の旅も無事に終えることができました。2025年のひとり旅も安全でより良いものになるといいなぁと思っています!

 ここまでご覧いただきありがとうございました。またどこかでお会いしましょう、それでは。


文責:げき

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