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【GT7】次期アップデートのポルシェ・ミッションX収録について思うこと
こんにちは、ブラボーです。
2024年11月15日、山内一典プロデューサーよりアップデートを予告するポストがありましたね。
Sorry to keep you waiting. The update will be coming next week.
— 山内 一典 / Kaz Yamauchi (@Kaz_Yamauchi) November 15, 2024
お待たせ。来週、アップデート来ます。#GT7 #GranTurismo #グランツーリスモ7 pic.twitter.com/VFjpisD1Vh
恒例のシルエットクイズも公開され追加台数は5台。各ユーザー予想を立てていますがあっという間に特定される事が多かった過去のシルエットクイズに比べ、難解なのかユーザー間で予想が割れています。
予想の候補に挙がっているのはトヨタ・ランドクルーザー70もしくはスズキ・ジムニー シエラ、メルセデスベンツ W196、フォード・エスコートRSコスワース、ポルシェ・911ターボS、そして画像中央に位置する車が、2023年6月にポルシェから発表されたコンセプトカー「ミッションX」ではないかと話題になっています。
ミッションXは公式サイトや各メディアを見る限り959、カレラGT、918スパイダーとポルシェのフラッグシップの系譜に連なる車であること、フルEVのハイパーカーである事が特徴です。
ここで一つ疑問に感じたのが、収録されるのは本当にミッションXそのものなのか?ということ。
2024.11.20 追記
普通にミッションXでした! よってここから先はしょうもない戯言となります。
というのもポルシェのフルEVのハイパーカーという特徴を備えたコンセプトモデルはポルシェ VGTとそのスパイダーモデルの2種が既に収録されています。類似した車種を更に収録するという点に違和感を覚えるだけでなく、いくら関係が良好とはいえ公開されてから1年経つコンセプトカーをわざわざこのタイミングで収録するのだろうか?という事です。
単に深読みのしすぎかもしれませんが、素人目に見ても宣伝効果として微妙に感じます。という事で、今回はポルシェのEVスポーツカーに関する話を交えつつ、ミッションXの収録について色々考えてみたいと思います。
◆市販化の可能性アリ
自分が思うに3つの可能性が考えられます。
①ミッションXの市販モデル収録
②順当にミッションX収録
③全く無関係のハイパーカーないしVGTの収録
シルエットを見る限り確かにリアフェンダー周りの形状はミッションXに類似している事から、ミッションXが収録されるという予想が立つのは納得できます。それと同時に前述の疑問が生じ、ふと思い浮かんだのが①の市販モデル先行収録の可能性です。ポルシェ側の事情やコメントを見ていくと、ミッションXの市販モデル、或いはそれに限りなく近いプロトタイプが発表されても不思議ではない事が分かります。
元々ポルシェは2010年代後半の電動化戦略の本格化と合わせ、918スパイダーの後継車となるハイパーカーの製作を巡ってかなり念入りに模索していた様です。この推測の根拠となるのがポルシェVGTを含めたコンセプトカーの数々。
919ストリートに始まり、ビジョン918RS、ビジョン920、ビジョンE等、ポルシェの擁するデザインチームが幾つもハイパーカーのデザインを考案していた...つまりそれだけ重要視されているという点が察せられ、興味深い部分です。
![](https://assets.st-note.com/img/1732045223-WYcvB2PEd5LiI6JKkhlmHX3e.jpg?width=1200)
ミッションXはまだ空力面の開発をしていく必要があるという旨のコメントがあるものの、実際に生産可能な機構とデザインであることを念頭に置いている様で、一連のコンセプトカーやポルシェVGTと比べればミッションXの各部ディテールは市販車に近く、2010年代時点では障害となっていたと思われる「目標性能を満たすパワートレイン」の開発に目途が付けば、市販モデルとして販売に漕ぎつけられる状態にあると考えられます。
ポルシェ内部の事情に加え、グランツーリスモとの関係性について振り返ると、ポルシェとGTの関係は2017年のGTSPORTの頃まで遡ります。そこから2019年にはタイカンやVGTの登場を予告するコラボレーションを発表している他、GT7ではポルシェの収録車種数が大幅増加。アップデートでも継続的に増えており、GT側にポルシェの車を意欲的に収録する意思があるだけでなく、ポルシェ側も協力的であると考えて良いでしょう。
またグランツーリスモは過去にモーターショー等のイベントに合わせ新型車のアンヴェイル・先行公開を行うコラボレーションを複数回行っています。(日産 R35 GT-R、シボレー コルベットC7、BMW M4クーペ等) この事から、ポルシェとの連携によるミッションX市販モデルの先行公開・収録は決して荒唐無稽な話ではなく、アップデートから直近のタイミングで開催される大規模イベントとして米ロサンゼルスオートショー2024等もあります。
更にポルシェとグランツーリスモ以外の部分を見ると、今年後半に入ってからポルシェの競合ブランドと言えるマクラーレンとフェラーリからハイパーカーがそれぞれ発表されている点が挙げられます。両車はEVではなくHVですが、どちらも1000ps級のハイパーカーである事や10年前にも918スパイダーに比肩するラ・フェラーリやP1といったフラッグシップモデルが揃い踏みしていた事からも、ライバルの存在は無視できない状況です。
こうして色々見ていくとミッションX市販化モデルの登場・収録に向けて下準備が整っている様に見えます。ただかなり都合の良い見方をしているだけでなく大いに自分の願望が入った説となってしまっていますが、実現したら面白いですよね。
◆順当に収録される可能性もあるが...
次②ですが、そのままミッションXが収録されるパターンです。これが意味するところは①とは逆にまだ市販モデルの公開準備は整っていないものの、両社合意のもとミッションXの収録に至ったという事になります。グランツーリスモは収録車を1台完成させるのに大体270日程掛かるとされていますが、ミッションXが公開されたのは昨年6月で期間としては十分猶予があります。
ただやはり話題性を考えるとコンセプトカーの公開と同時にゲームへ収録するのが妥当であり、どうにも腑に落ちない部分でもあります。そうした点を無視しても収録に至る理由として、ミッションXの販売計画の大幅な延期、最悪の場合計画の凍結が考えられます。こうしたデザインやコンセプトが優れているものの量産化が断念され、ならばせめてバーチャル内に遺そうというものです。
こうした例もまたグランツーリスモ上に複数存在し、GT7~GTS辺りで言うとトヨタのS-FRやマツダのRX VISION等があります。逆に市販モデルが後に販売となるもコンセプトモデルが単体で収録された例もあり、主にトヨタのFT-1やFT-86が挙げられます。ただFT-1についてはデトロイトモーターショーでの公開とほぼ同時にゲーム内へ収録を実現させています。
最後に③ですが、フェラーリF80或いはマクラーレンW1ではないかという予想もあり、それはそれで収録が実現したら嬉しい車種ではあるものの、やはりシルエットの形状を見る限りどちらも該当しない様に感じられ可能性としては低いとみています。
そうなると新規VGTの可能性もあり、事前の情報公開無く追加された例でいうと2022年5月アップデートで追加されたスズキVGTがあります。現時点でVGTのプロジェクトに参加を予告しつつもVGT車両を公開していないブランドはフォード、GMデザイン、ジョーダン、ナイキ、テスラ等があり、これらのブランドが考案したVGT車両が登場してもおかしくはないという訳です。
ポルシェと及びミッションX側の話に戻しますと、ミッションXの計画凍結になりうる要因として世界的なEVシフトの鈍化が挙げられます。主に欧州で掲げられていた2030年代のガソリンエンジン車の販売規制の転換や、EVの販売不振に伴う各メーカーの戦略見直しはポルシェも例外ではない様です。
もう一つは目標性能を満たすパワートレインや高度な空力性能を有した車体の開発の進捗が芳しくない場合です。ミッションXはニュルブルクリンクでの量産車最速ラップを目指しているとされ、既にメルセデスAMG Oneによって達成されている6分30秒切りを上回るのは極めて高度な目標と言えます。
EVではありませんがメルセデスAMG Oneやアストンマーティン・ヴァルキリーといったハイパーカーは発表されてから販売に至るまで長い年月を要したように、その開発が困難である事は想像に難くありません。
◆まとめ
3行にまとめると
・ミッションXそのものの収録にはやや疑問
・市販に向け相当準備が進んでいる可能性
・開発は困難で、頓挫する可能性もある
ということになります。
ニュルブルクリンク北コースは非常にスピードレンジの高いコースですが、ド素人の目からみても今以上に速いラップタイムの追及はパワーよりもコーナリングスピードの向上が必要不可欠な領域に来ており、公道を走行可能な量産車でありながらどうやってレーシングカー並みのダウンフォースを発生させるかは大きなハードルと言えるでしょう。
こうした問題を次世代の技術を駆使しつつポルシェがどう解決するのか非常に楽しみな所で、今後をどうなっていくか見守りつつアップデート当日を楽しみにしたいと思います。
おしまい
◆参考・出典・引用
Porsche Mission X: Studio Images
https://newsroom.porsche.com/en/press-kits/Porsche-Mission-X/fotos-mission-x.html