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【速報】「春節2025」訪日中国人は増えているのか? 各地の来訪者数を調べてみた!
こんにちは。アライアンスビジネス営業部の池畑です。
2025年も早くも12分の1が終わり、2月に突入しました。
先日街を歩いていると、「春節」を祝う飾りがふと目につきました。
たしか春節と言えば、中国の方々にとっては一年の中でも代表的な大型連休です。
この連休を利用して、海外旅行に出かける方も多いそうで、訪日中国人の増加も期待されるところ。
では今回の春節は、昨年と比べて訪日中国人は増えているのでしょうか?
今年の春節の大型連休は1月28日~2月4日(※1)ということで、ちょうどつい先日終えたばかり。気になって早速調べてみました。
今回はGPS位置情報分析ツール「 KDDI Location Analyzer(訪日外国人版)Powered by NAVITIME」を使って、春節に日本の代表的な6都市を訪れた訪日中国人の人数を、昨年2024年と今年2025年で比較してみました。
はたして増えたのか? はたまた減ったのか?
早速見ていきましょう!
※1)中国の中央政府国務院が発表する祝日に準拠
*KDDI Location Analyzerとは、「どこに、どんな人が、どれだけいるのか」を把握できるGPS位置情報分析サービスです。
*ナビタイムジャパンが提供する訪日外国人版向け観光アプリ「Japan Travel by NAVITIME」利用者のうちGPS位置情報の利用許諾をいただいた方のデータを基に拡大推計。実測値とは異なる場合がございますのでご注意ください。
1.集計条件
「訪日外国人・滞在人口分析」機能を使って以下の条件で集計をした上で、増減率を調べました。
・対象国籍:中国
・集計期間:2025年1月27日~2025年2月2日(※2)
・比較期間:2024年2月9日~2024年2月15日(※3)
・分析地:東京23区、大阪市、名古屋市、札幌市、福岡市、那覇市
![](https://assets.st-note.com/img/1738887032-bTDpytRUG7r5wcVa0WP3sCOj.png?width=1200)
※3)春節に伴う連休は2024年2月10日~2024年2月17日だが、比較対象の2025年と条件を揃えるために連休前日からの7日間で集計
2.都市別の訪日中国人増減率
結果は以下の通りとなりました。
![](https://assets.st-note.com/img/1738887115-YJk28wrvgTAIe3RsZWfnQxh4.png?width=1200)
東京、大阪、名古屋が軒並み減少しているのに対して、地方の主要観光地、札幌、福岡、那覇が大きく上昇していることが分かります。
東京~名古屋~大阪は、多くのインバウンドが訪れる「ゴールデンルート」と言われておりますが、今回の結果を見る限りでは、中国人観光客の足は「ゴールデンルートの外」へ向かっている傾向にあると言えそうです。
個別に見ていくと、来訪者大幅増加の福岡では、福岡空港と中国・広州を結ぶ定期便が8年ぶりに復活したことも来訪客増加に拍車を掛けていそうです。
また同様に、北海道についても元々中国人に人気の観光地ではありましたが、新千歳空港と中国本土を結ぶ便の数が大幅回復(24年1月の4路線週26往復に対し、今年1月は5路線週61往復に増加)しているそうで、便数の増加率が来訪者数の増加率と見事に重なります。
3.考察とまとめ
ここまで、春節の大型連休に日本を訪れる中国人の変化を見てまいりました。
ここからはあくまで考察ですが、中国人観光客に関して大きく2つの変化が見て取れます。
1つ目は、訪日リピーターが増えたことによる、来訪先の分散化。
まず1回目の訪日では、東京、大阪、京都といった、誰もが訪れるような代表的な観光地を選ぶ方が多いと思います。
しかし2回目、3回目…とリピートで訪れる場合は、それまで訪れていない、より周辺部のエリアに足を伸ばすのではないでしょうか?
2つ目は、「モノ消費」から「コト消費」への変化。
国内客や欧米観光客についてはこれまでも、「モノ消費」から「コト消費」へと移り変わっているというのはもはや常識でしたが、アジア圏からのインバウンドについては銀座、新宿、心斎橋のような商業集積地で大量の商品を買っていくという印象がありました。
しかし今回の結果は、中国人観光客に関しても、爆買いに代表されるような「モノ消費」から、体験型の「コト消費」へと移行が進んでいることを示しているように思えます。
今回の分析では「春節」という限られた期間の動向を、代表的な都市に絞って扱いましたが、「KDDI Location Analyzer(訪日外国人版)Powered by NAVITIME」では、好きな期間(※)、好きなエリアや施設を、何度でも分析可能です。
無料のトライアルも可能ですので、気になった方はぜひ試してみてください。
※5)2019年4月から12月、および2022年11月から直近数日前までの全国分データを集計可能です。
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また、テーマや「こんなこと、こんな場所を分析してみてほしい」などご要望ございましたら、お気軽にコメント欄にお寄せください。可能な限りお応えしていければと思います。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
それではまた次回もよろしくお願いします。
<今回使用したGIS>
KDDI Location Analyzer(GPS位置情報分析ツール)
*今回の分析例のように、調べたいエリアや施設をピンポイントに設定して、日本全国どこでも人流や来訪者居住地を調べることが可能です。
![](https://assets.st-note.com/img/1738887212-UayCXiTbAmGIleZos9M8D3EQ.png?width=1200)
<執筆者プロフィール>
池畑
営業歴10年。前職の出版営業では全国の本屋さんを行脚する日々だったが、縁あって現職では商圏分析、位置情報分析を扱うように。ここ数年、歴史や科学系のポッドキャストにハマっている。「ギケンサウナ同好会」所属。
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