普段目にしている屋外広告、内容まで答えられますか?
はじめまして。事業企画部の竹花と申します。
事業企画部では、商圏分析に欠かせないエリアデータを様々な事業会社様と一緒に、いわゆる「オルタナティブデータ」として開発をしたり、GISで分析したエリアを連携し、デジタル広告を配信先として活用できるジオターゲティング広告プラットフォーム「MarketAnalyzer® Ads」の企画・提供などを担当しています。
ジオターゲティング広告と一口で言っても、広義の意味では様々なものが含まれます。
デバイスの位置情報を活用したエリアターゲティングを主とするデジタル広告はもちろんですが、折り込みチラシやポスティング、OOH・DOOHもエリアをターゲティングする伝統的な広告の一つです。
最近ではリテールメディアも注目を集めていますが、アドネットワークとしての公開が進むようであれば、これもある意味ジオターゲティングと言うこともできるかもしれません。
●量的な効果測定も進化してきている
効果測定として明確に実績数値を得ることができるデジタル広告に対して、サーキュレーション(接触見込み数などの量的数値)や各媒体のリサーチ調査が効果測定の中心となっているのが屋外広告や交通広告の分野です。
例えば、デバイスの位置情報を活用した平均滞在者数です。屋外広告設置エリアに対して出稿期間中の延べ人数を計測することで、推定の性年代別・平休日・時間帯別の接触可能者数を算出できます。
試しに、弊社のGPS分析ツール「KDDI Location Analyzer」で、2024年7月の渋谷スクランブル交差点への来訪者を見てみます。
また、2024年8月にリリースした最新のMarketAnalyzer Trafficを活用いただくことで、道路単位での通行量の分析も可能になりました。
下図は渋谷スクランブル交差点のメイン道路について、歩行者の通行量を可視化しています。
いずれの道路も平日は18時、休日は16時をピークに、時間あたり数千人の通行量があり、交差点周囲の道路合計では2万人以上の往来があります。
これらをご活用いただくことで、広告主サイドでサーキュレーション算出・分析を行ったり、次回出稿を検討するうえでのポテンシャル分析が可能となります。
加えてここ数年では特定の媒体においてAIカメラを活用し、視認可能エリア内の視認者数(媒体方向を向いている人)を判断し、より精度を高めたレポートサービスも出てきています。
インフラ整備も必要なため、すべての屋外広告での対応は難しいものの、デバイス情報でも方角を活用する動きもあり、今後の動きにも注目です。
●駅ビジョンの認知率ってかなり高い
交通広告の分野では、電車および駅内広告のリサーチ結果を見てみます。
「見た」「見たような気がする」を足し合わせると、車両内の接触率は約4割といったところでしょうか。
駅構内のポスターや広告ビジョンにおいては、55~64%という非常に高い接触率があることが分かります。
実際に駅内のアドビジョンはかなり目立ちますし、個人的にもいつも気になっていますので、この接触率は納得です。
ただし、、、気になるのはやはり到達率でしょうか。
接触率に対して明確に「見た」という割合を「目的に達した」と考えれば車両内広告はおよそ15%未満。
構内の媒体においても30%くらいになります。コンテンツの中身の伝達という意味で捉えると、やはり苦戦している感があります(たしかに電車内は特に、多くの人がずっとスマホに目を落としています)。
●再生想起率150%アップってすごい
ブランド想起や消費・利用行動に繋げるためには、クロスメディアでの出稿が有効です。
視認エリア内の接触でそのブランド効果が期待できる屋外広告に加え、デジタル広告での接触を加えることで、「到達率」やブランド再生想起率、その先のアクションへの効果は一気に高まることが知られています。
メディアミックスのリサーチ結果では、2~3種類が全体の86.6%を占めており、3種類出稿の場合の組み合わせにOOHが加わっているのが分かります。
各指標でおよそ150%近く伸びているのは驚きです。
ブランドの認知や好感、想起など、企業や商品イメージのさらなる向上がメディアミックスには期待されます。
●MarketAnalyzer® Adsでタッチポイントと接触回数を効率的に増やす
弊社のジオターゲティング広告配信プラットフォーム
「MarketAnalyzer® Ads」は、独自のアルゴリズムによって、広告主の指定エリアへ限定にデジタル広告を出稿できる希少なDSP(Demand Side Platform)となります。
屋外広告に今まさに接触しているユーザーはもちろん、直近の位置情報から接触する可能性が高いユーザー居住地に対して無駄なく配信が可能です。
地理的に無駄のないクロスメディア施策として、OOH、交通広告、ポスティングなど様々なジオタゲ広告と相性がいいのです。
上述の通り、クロスメディア訴求(タッチポイント増加)や接触回数の増加は、ブランド再生想起率に大きく貢献します。
デジタル広告を駆使することで、広告メッセージや内容理解を深めることに役立つでしょう。
↓ ↓ 「MarketAnalyzer® Ads」について解説した記事はこちら ↓ ↓
みなさま、最後までお読みいただきありがとうございました。
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<執筆者プロフィール>
事業企画部 竹花
2022年より技研商事インターナショナルに所属。様々な企業との協業による、これまでに無い新しいエリアマーケティングデータの開発やサービス企画・推進、自社GIS(地図情報システム)の強みを生かした広告配信プラットフォーム「MarketAnlyzer Ads」の企画・立ち上げなどを行っている。