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Growth Hackの前に何から把握すべきかを考える

私がGrowth Hackのご相談を受ける時に、最も重視することが1つあります。ずばり、PMFしておりグロースフェーズにいるか、です。

事業には成長フェーズが存在していて、俗にPMF(Product Market Fit)と呼ばれる状態を境に戦略が異なります。PMFはスタートアップの人や新規事業部隊の人には馴染みがある概念だと思います。PMF前のプロダクトにGrowth Hack手法を適用しても、ほとんどが効果がありません。 グロースフェーズに入っているプロダクトにデータコレクション基盤があれば、データは集まり、Growth Hack手法で使われるデータ分析やABテスト(Split test)が可能です。

なお、PMFをどのように計測するかは議論の余地がありますが、海外事例を見ていると、コホート分析をして継続率がフラットになっているのが一つの指標とされることがありますが、この手法には1つ欠点があります。ニーズがあれば、別で解説しようと思います。

さて、データドリブン経営方針のもと、ABテストなどを現場で実施する際、よく結果の解釈で議論になりますが、結論は今のABテストツールを使っている限りはサンプル数などは気にしなくて良いです。ランダム割り付けをしてくれますし、基本的に統計分析によるサジェストもついている事が多いため、統計に詳しくなくても、高速PDCAをする限りにおいてABテストは向いています。こうしたツールのUIのテキストは、誤解を与える表現になっていることが多いですが、Growth HackerやData scientistがダッシュボードを見れば、何を意味しているのかは直ぐに理解できるので問題ありません。

ツールを使わずに効果を計算する場合には、頻度論に則ったt検定とか回帰分析を使うケースが多いように感じます。一部の尖ったチームではベイズ推計を使っていますが、そこまで必要とするチームは少ない印象です(正確に言うと実装できない)。特に、CVR改善の伸び代を探す文脈では、過去にt検定で仮説を検証して意思決定に役立てた実績もあり、手軽なのでお勧めです。

Growth Hackする際に把握すべき項目に付け足すならば、AARRRのどこが弱いかを実際に取り組む前に理解します。どこがボトルネックかによって、取るべき施策(リソース配分)が変わってくるため、経営に直結すると言っても良いですね。特にActivation(活性化)とRetention(継続率)については注意が必要なので、こちらもニーズがあれば、おいおい語っていきたいと思います。


私はデータドリブン、UX、グロースハックなどのレクチャーやコンサルティングで企業の成長をご支援しています。実績として、外資系の日本支社が提供する大規模ECサイトにて客単価を落とさずにCVRを約1.5倍達成した事例や、上場企業の新規事業やスタートアップのPMF前のプロセスコンサルティングによる事例も複数ございます。

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